2019.07.16

インターハイ女子注目校(2)昭和学院(千葉)「大型布陣で臨む関東女王、課題のメンタルを克服し日本一へ」

大型布陣でインターハイに臨む昭和学院高校[写真]=田島早苗
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7月28日から8月2日にかけて鹿児島県で行われる「令和元年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。バスケットボールキングでは、“令和初”の高校チャンピオンを決する夏の全国大会を前に、今大会で見るべき注目チームをピックアップした。

■女子注目チーム(2)昭和学院高校(千葉県)

 6月8、9日に行われた「令和元年度関東高等学校女子バスケットボール大会 兼 第73回関東高等学校女子バスケットボール選手権大会」において、4年ぶりの優勝を果たした昭和学院高校(千葉県)。その1週間後に始まった「第72回千葉県高等学校総合体育大会バスケットボール大会」でも、全勝優勝を飾り、今年から1枠となった千葉県代表の座をしっかりと守った。この結果によりインターハイでは第3シードで臨むこととなったのだが、指揮を執る鈴木親光コーチは「今年はそんなに力がないです」と、謙遜気味だ。

 だが、メンバーを見てみれば、スターターは180センチの増田泉美(3年)に177センチの三田七南(2年)、ルーキーで178センチの花島百香や2年生の夛田菜々桜(171センチ)、司令塔の中村帆香(2年)も169センチと、今年は全国でもトップクラスの大型布陣。関東大会でも、後半に逆転勝ちをした埼玉栄高校(埼玉県)との準決勝では終盤のリバウンドが勝敗を左右するなど、高さは十分にチームの強みとなっていた。

関東大会決勝では、61-59で明星学園高校(東京都)を破り優勝を決めた[写真]=田島早苗

 しかし、この大型化はどちらかといえば勝敗よりも「センターに固定するのではなく、将来につながるように大きい選手でもインサイドもアウトサイドもできる、オールラウンダーに育てたい」というのが鈴木コーチの思惑があってのこと。したがって、「まだ足がない」と、機動力の面ではやや課題を残している。さらに「3年生たちにぐいぐい引っ張っていってもらいたいけど、まだ心が育っていない」と、メンタル面での課題もあるのも現状だ。

 それでも、増田と三田はウインターカップ3位となった昨年からスターターを担うなどキャリアも積んできており、花島や関東大会ではシックススマンとして十分な働きを見せたガードの田嶋優希奈といった1年生たちの成長も著しい。右上ブロックには岐阜女子高校(岐阜県)や京都精華学園高校(京都府)らがおり、勝ち上がるのは決しては簡単ではないが、夏までにあらゆる面でレベルアップすれば、日本一の頂も見えてくるだろう。

写真・文=田島早苗

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