【ウインターカップ注目校】福大大濠(福岡)「待ちわびた全国、今までの悔しさをすべてぶつける!」

今年初となる全国大会を迎える福岡大学附属大濠高校[写真]=佐々木啓次

12月23日から29日の期間、都内で開催される「SoftBank ウインターカップ2019 令和元年度 第72回全国高等学校バスケットボール選手権大会」。高校バスケット界で最も注目の集まる“冬の祭典”に向け、バスケットボールキングでは大会の注目チームをピックアップした。

■ウインターカップ男子注目校(2)福岡大学附属大濠高校(福岡県)

 2018年11月3日のウインターカップ福岡県予選決勝では、福岡第一高校との激闘の末に敗れて本戦行きを逃し、今年に入ってもインターハイの出場枠「1」を福岡第一から奪取することはできなかった。

 チームとしては昨年のインターハイを最後に全国の舞台から遠ざかっていた福岡大学附属大濠高校。新チーム発足以降、ここまで7度対戦している福岡第一の壁は未だに越えられていないが、今回のウインターカップでは県に3つの出場枠が与えられたこともあり、待望の全国切符を手にした。

 今年の福大大濠はオフェンス能力の高い選手が多くそろう布陣だ。シュート力とアグレッシブさあがり、泥臭くリバウンドやルーズボールにも飛びこむキャプテンの西田公陽、2メートルながら3ポイントを高確率で射止める木林優、そしてスコアラーの横地聖真がエースを張る。この3年生トリオを筆頭に、2年生にはスタメンポイントガードの平松克樹、西田公の弟・陽成、194センチの間山柊(2年)らが並ぶ。間山とともに秋の国体で主力を務めた1年生ガードの岩下准平も、先輩たちに負けじと積極果敢にリングへアタックする選手だ。

キャプテンとしてチームを引っ張る西田公陽[写真]=佐々木啓次

 インターハイ不出場が決まったあとの7月に行われた全九州大会。福大大濠は底上げのためタイムシェアをして試合に臨んだものの、川内高校(鹿児島県)、溝部学園高校(大分県)、延岡学園高校(宮崎県)と今年のインターハイに出場したチームに勝利。11月2日のウインターカップ予選で福岡第一と対戦した際には、最終クォーターで怒とうの追いあげを見せて最終的に9点差まで迫った。言わずもがな、全国でもトーナメントを勝ちあがる強さがあることは十分に証明できている。

 今回のウインターカップは、3年生にとって自分たちが輝く姿を全国で披露できる最初で最後の場とも言える。横地は1年次に主力としてインターハイ優勝に貢献したが、2年次は代表活動が重なりインターハイに出場できなかった。そのため、自身としては2年ぶりの全国舞台となり、ラストイヤーにかける思いは人一倍強いことだろう。

 組み合わせではインターハイベスト4の開志国際高校(新潟県)が控える右上のブロックに入り、初戦を抜ければその開志国際と2回戦で激突する。いきなり山場を迎えるが、横地を筆頭に3年生がこれまでの悔しさを大いにぶつけて相手を打ち砕きたいところ。全国大会に飢えた福大大濠は、いつも以上に気になる存在だ。

文=小沼克年

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