12月23日から武蔵野の森総合スポーツプラザとエスフォルタアリーナ八王子で幕が開ける「SoftBank ウインターカップ2019 令和元年度 第72回全国高等学校バスケットボール選手権大会」。今年度から出場チームが例年の男女各50チームから60チームに拡大し、頂点までの道のりは一層険しくなった。そんな高校バスケット界最高峰の大会を前に、バスケットボールキングでは今大会で注目すべき選手を紹介していく。
■ウインターカップ男子注目選手（7）横地聖真（3年／福岡大学附属大濠高校／福岡県）
中学時代から類まれな身体能力と圧倒的な得点力で注目を浴びてきた横地も福岡大学附属大濠高校の最終学年。1年目から主力組に抜擢され、インターハイ優勝、ウインターカップ準優勝とチームの好成績に貢献したが、2年目のインターハイは「FIBA U18 アジア選手権大会2018」に出場していたため不参加。ウインターカップも福岡県予選で敗れて全国の舞台を経験していない。
今夏のインターハイも出場できなかったため、横地にとっての今大会は高校生活最後の全国大会であると同時に、2年ぶりの全国大会ということになる。1年目の成績を肌で感じられているだけに、今大会にかける意気込みはチームの誰よりも強いはずだ。
内外から得点を量産する[写真]=佐々木啓次
最大の武器は天賦の才ともいうべき身体能力の高さ。パワフルな1対1で得点を量産していくスコアリング能力は今大会でもトップレベルと言っていい。アウトサイドだけでなく、状況に応じてインサイドでプレーすることもでき、ファウルをもらいながら得点を決めることもできる。またファストブレイクでのボールプッシュもできるため、リバウンドを取れば、チームを一気に加速させる力もある。
その1対1の強さは反面、彼自身がボールを持ちすぎるという欠点も生み出していた。しかし今春、チームでポイントガードを経験することでボールを必要以上に持ちすぎず、チームメートを生かす方法も学んできた。下級生の頃に見たムラもなくなり、安定した力を発揮できるようになってきた横地がチームをどこまで引っ張り上げられるか。
同じブロックには強豪校も多いが、最大のライバル・福岡第一高校（福岡県）を倒すためには、それらを一つひとつ蹴散らしていくしかない。
文＝三上太