2019.12.29

「緊張はしませんでした」と大舞台でも力を発揮した桜花学園の江村優有

得点やパスでチームをけん引した桜花学園の江村[写真]=兼子愼一郎
中学や高校、大学などの学生バスケットをはじめ、トップリーグや日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

「SoftBank ウインターカップ2019 令和元年度 第72回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の女子は、桜花学園高校(愛知県)が3年ぶり22回目となる優勝を果たし、幕を閉じた。

 岐阜女子高校(岐阜県)との決勝戦は、終盤までもつれる展開となったが、ポイントガードを務める2年生の江村優有は「桜花が一番得意なのはディフェンスなので、ディフェンスから取り戻していこうと思っていました」と冷静に試合を振り返る。

 試合では、岐阜女子が江村の得点を警戒して、ディフェンスに定評のある藤田和(3年)をマークに付けたが、江村自身は「プレッシャーを掛けられても自分の攻めを忘れずに、どんどん攻めていこうと思ってやっていました」と言う。

 実際、試合では後半には流れを引き寄せるようなドライブで得点。終わってみれば11得点をマークした。

「今日(決勝)は最初にシュートが入らなかったですが、自分の攻めを忘れないようにしていたら、途中から自分のシュート感覚もつかめてきて、良い調子に持っていくことができました。
 
 藤田さんはセットプレーをやろうとするとパスを読んでくるので、その時は自分で攻めてみたり、自分にプレッシャーを掛けてきたときは周りのみんなにパスをして繋いだりということはできたかなと思います」と江村。

ウインターカップでは初めて優勝を経験した[写真]=伊藤 大允

 1年生だった昨年もスターターとして試合に出場。夏はインターハイ優勝を経験したものの、昨年大会では準々決勝で敗退した。江村自身、初めて踏み入れたメインコートではあったが「緊張はしなかったです」と笑う。

 今回の優勝は自信になったと目を輝かせる司令塔は、「(来年は)ポイントガードとしても、3年生としても、声を出してプレーでも引っ張っていけるように。桜花の強みはディフェンスからのブレイク。もっとディフェンスを強化して、オフェンスでもさらにスピード感のあるプレーをしていきたいです」と抱負を語った。

 来年からは江村、そして同じくスターターを務めた前田芽衣、オコンクウォ・スーザン・アマカ(ともに2年生)らが中心となり、夏冬連覇を目指す。

文=田島早苗

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