2020.02.18

競った試合を勝ち抜いた中部大学第一が東海新人大会を制する

オールラウンドなプレーから得点を挙げた中部大学第一の福田[写真]=バスケットボールキング
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 岐阜を舞台に行われた「第33回東海高等学校新人大会」。男子は中部大学第一高校(愛知県)の優勝で幕を閉じた。

 ベスト4に進んだのは中部大学第一、美濃加茂高校(岐阜県)、富田高校(岐阜県)、四日市工業高校(三重県)。4チーム中2チームが地元・岐阜のチームとなった。

 岐阜の1位代表である富田は準決勝で中部大学第一と対戦。序盤からアウトサイドシュートを中心にテンポ良くシュートを決めてリードを奪う。対する中部大学第一は高さを生かしたプレーで追い上げるものの、富田は3ポイントシュートを要所でしっかりと沈め、リードを保つ。そのまま前半は富田が2点リードして終了した。

 しかし後半、中部大学第一は第3クォーター中盤に富田を捉えると、そこからは激しいディフェンスから連続して相手のボールを奪うと、攻めては速攻などで加点。一気に2桁のリードを奪った。そのまま主導権を握った中部大学第一が81―64で勝利。決勝へと駒を進めた。

 もう一方の美濃加茂と四日市工業との準決勝は、第1クォーターからリードを奪い、徐々に点差を広げた美濃加茂が藤本拓実の28得点などもあり、94―78とハイスコアのゲームを制した。

 中部大学第一と美濃加茂の決勝。中部大学第一は中元優治郎の3ポイントシュート、美濃加茂はアジャイ・アーノルドのインサイドプレーで得点し、どちらも譲らない。中部大学第一が4点リードして迎えた第2クォーターでは美濃加茂がドライブや3ポイントシュートなどで追随。1点差に詰めて前半を終えた。

 リードが僅か1点となった中部大学第一だが、後半は再びプレッシャーディフェンスからボールを奪い、それを確実に得点につなげていく。美濃加茂のインサイドに手を焼きながらもリードを保ったまま第4クォーターへ。しかし、第4クォーターでは美濃加茂の思い切りの良い攻めに失点。一時は同点に追い付かれたが、最後はポイントゲッターの福田がドライブからのバスケットカウントなどを決めて美濃加茂を振り切りった(72-70)。

インサイドで強さを発揮する美濃加茂のアーノルド[写真]=バスケットボールキング

 勝ちはしたものの、「大事なところでミスが出てしまった」と決勝を振り返った中部大学第一の常田健コーチ。

 初戦となる2回戦から準決勝、決勝と苦しい試合を制してきたが、ウインターカップから僅か2か月という期間で迎えた今大会に、「新チームになってまだまだ時間が短い中で、完成度のあるチームと対戦させてもらいました。オフェンスがしっかりしてくれば、もう少し点が取れるようになると思います」と語った。

 対して「(中部大学第一に)トランジションをさせないよういゾーンディフェンスを用いた」(林龍幸コーチ)という美濃加茂。今年のチームは「サイズがあってそこそこ走れる」と指揮官は評しており、その上で「ターンオーバーを少なくすること」と当面の課題を挙げた。

 また、3位決定戦は富田が79―52で大勝。2、3位に岐阜勢が入って大会を終えた。

スピードを生かした攻めを見せた富田の植田[写真]=バスケットボールキング

四日市工業の得点源の一人である東[写真]=バスケットボールキング

写真・文=田島早苗

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