2020.11.28

【ウインターカップ2020注目校】東京成徳大学(東京)「切り替えの早いスピーディーなバスケットで走り勝つ!」

ウインターカップではベスト4進出を目指す東京成徳大[写真]=小沼克年
元バスケットボールキング編集部。主に国内バスケ(Bリーグ、高校・大学バスケ)を中心に取材活動中。バスケでオウンゴールしたことあります。

 12月23日から29日の期間、都内で開催される「SoftBank ウインターカップ2020 令和2年度 第73回全国高等学校バスケットボール選手権大会」。今年度はインターハイ、国体も中止となったため、ウインターカップが最初で最後の全国大会となる。バスケットボールキングでは冬の日本一を決定する大会での注目チームをピックアップし、紹介する。

■ウインターカップ女子注目校(4)東京成徳大学高校(東京都)

 今年の東京成徳大学高校(東京都)は、2月に行われた関東新人戦(関東高等学校バスケットボール新人大会)で優勝を飾り、好スタートを切った。しかし、コロナ禍による自粛期間を経て行われた「2020 Tokyo Thanks Match」では、ともに全勝同士で相まみえた八雲学園高校に1点差で敗戦。後悔が残るこの負けを糧に、ウインターカップでは目標のベスト4進出を狙う。

 チームは機動力を生かした走るバスケットを強みに、攻めるようなディフェンスからのファストブレイクやアーリーオフェンスを展開。キャプテン兼司令塔の山田葵(3年)を筆頭に、山田とともに昨年からスタメンを担う青野美玖、須田理恵(いずれも3年)、178センチで得点力のある古谷早紀(2年)らが中心メンバーだ。また、オールラウンドにプレーできる選手が多く、「今年はすごく意識している」(山田)と、全員が積極果敢に1対1を仕掛ける点も今年のストロングポイントと言える。

 足を止めないバスケットを理想とし、攻撃ではハイスコアな展開を狙う東京成徳大。だが、前述した八雲学園戦では、前半から消極的なプレーが目立ち、遠香周平コーチから何度も「走れ!」と激が飛んだ。試合後、山田は「相手のディフェンスも激しかった」と認める一方、「最初から重い展開となってしまい、自分たちが走り切れていなかったです」と悔しい敗戦を振り返った。

「もっとトランジションを速くすること」(山田)

「しっかり走ってアタックすることとディフェンスをすること」(遠香コーチ)

 この両者の言葉からもくみ取れるように、最初で最後となる今年の全国大会では、どこが相手だろうと40分間走り切れるかどうかが勝利へのカギとなる。

キャプテンとしてチームをまとめる山田葵[写真]=小沼克年

 どのチームも公式戦の数が圧倒的に足りていない2020年。東京都女子の代表校は、一足先にウインターカップ会場の1つである武蔵野の森総合スポーツプラザでの試合を行い、「本番の雰囲気」(山田)を経験できたことも優位に働くだろう。

 東京成徳大のキャプテンは、「昨年は泣いて終わってしまったので、今年は試合を楽しんで笑って終われたらいいなと思います。そのためにベスト4という目標を達成したいです」と、高校最後の大会を見据える。

写真・文=小沼克年

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