2020.12.16

【ウインターカップ2020注目選手】小川敦也(洛南)「大会屈指のオールラウンダーが壁を突破した勢いで東京体育館に見参」

切れ味鋭いドライブが小川敦也の武器 [写真]=吉田孝光
バスケットボールキング編集部。これまで主に中学、高校、女子日本代表をカバーしてきた。また、どういうわけかあまり人が行かない土地での取材も多く、氷点下10度を下回るモンゴルを経験。Twitterのアカウントは @m_irie3

 東京にて12月23日から29日の期間で開催される「SoftBank ウインターカップ2020 令和2年度 第73回全国高等学校バスケットボール選手権大会」。今年度はインターハイ、国体も中止となったため、ウインターカップが最初で最後の全国大会となるが、ここで注目を集める選手を紹介する。

■ウインターカップ男子注目選手(7)小川敦也(3年/洛南高校/京都府)

 まさに壁を突破した瞬間だった。洛南高校(京都)に立ちふさがっていた東山高校(京都)をウインターカップ京都府予選決勝ラウンドの最終戦で勝利したのだ。この試合、準備してきた東山対策を最後まで遂行できたのが洛南の勝因と言える。そして、高確率でシュートを決めたオフェンスをけん引したのが小川敦也(3年)だ。試合後、「僕が試合に出られるようになってから初めて(東山に)勝てました」と、小川は表情を崩した。

 東山との一戦で小川は存分に自分の持ち味を発揮した。2本の3ポイントシュートを含む25得点をゲットしたが、やはり目についたのが東山のディフェンス網を突破した切れのあるドライブ。さらに3ポイントシュートやフローターなどフィニッシュのパターンは多彩であり、大会屈指のオールラウンダーと言えるだろう。

190センチのサイズながら1番もでき、フローターシュートも器用にこなす [写真]=吉田孝光


 また、ボールハンドラーとしてもその才能を見せる。現在は190センチのサイズだが、「中学までは1番をしていました。高校になり身長が伸びたこととチームの事情もあり3番でプレーしています」というだけに、相手がプレッシャーをかけてくれば、ボール運びも参加。ミニ、中学までの経験があったからこそ、今のプレースタイルへの礎となったと言える。「今後は1番でプレーしてみたいです」と将来像を語ってくれた。

 第1シードで臨むウインターカップの目標は「優勝です」と小川は誓う。「ウインターカップでもディフェンスとリバウンドをまず頑張りたい。そして、オフェンスでは速攻の先頭を走って、ドライブインやアシストを決めたいと思っています」と意気込んだ。

文=入江美紀雄

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