12月27日、東京体育館にて「SoftBank ウインターカップ2020 令和2年度 第73回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の女子準決勝が開催され、桜花学園高校（ブロック推薦／愛知県）が高知中央高校（高知県）に84－64で勝利した。

　同校にとって28度目の決勝進出を果たす原動力となったのは、チーム最多となる31得点を挙げた江村優有だ。第1クォーターだけで12得点を挙げたことについて江村は、「チームメートがちょっと硬くて、桜花の流れではなかったので、そこは一本一本自分が点を取りに行こうと考えて、点を取りにいっていました」と積極的に得点を狙いにいっていた理由を明かした。

　それでもオフェンス面でまだまだ満足のいく出来ではないようで、自身の調子については「あまり良いと思っていない」という。「ずっと3ポイントシュートがはいっていなくて、まだまだ。ミドルは少し安定してきたとは思うんですけど、決めたいところで決められていないので、そこは少し反省しています」と話し、慢心している様子は微塵も見えない。

　ディフェンス面においてもそれは同様で、「特に前半、ディフェンスが甘くて、かなり点数を取られるということがあった」と反省しきり。「ディフェンスのポジションの意識だったり、コミュニケーションを取ったりというところができていないので、明日はそこをしっかり修正してやっていきたいと思います」と決勝に向けた最後の調整に意欲を燃やした。

　チームにとって2連覇がかかる決勝戦。前回大会決勝でもスタメンに名を連ねていた江村は、昨年との違いについて問われると、「去年の3年生がメインコートに立たせてくださって、決勝まで連れて行ってくださったので、その分3年生への感謝の気持ちをもって、自分ができる仕事はすべてやり切って、貢献しようとやっていた」と2年生当時を回想。

　その上で、「今年は最初で最後の（全国）大会ということで、自分も3年生で今まで3年間ポイントガードとしてやらせていただいたので、しっかり最後まで全力で戦って、すべて出し切れるように頑張りたいと思います」と高校バスケットの集大成となる一戦に向けて闘志をあらわにした。

　女子決勝は28日の12時ティップオフ予定で、対戦相手は東京成徳大学高校（東京都）。高校最後の試合で江村がどのようなプレーを見せるのか、必見だ。