2021.06.16

積極的なプレーで攻防において活力与える池田凜…「“明星は強い”と言わせたい」

スピードを武器とする明星学園の池田[写真]=小沼克年
元バスケットボールキング編集部。主に国内バスケ(Bリーグ、高校・大学バスケ)を中心に取材活動中。バスケでオウンゴールしたことあります。

 2021年、明星学園高校(東京都)は新たなスタートを切った。

 1970年の創部からトップチームへと作り上げた椎名眞一コーチに変わり、アレセイア湘南高校(神奈川県)を率いていた張⼀氏が新指揮官に就任。伝統のチェンジングディフェンスに加え、張コーチが新たに加えようとしているのが、相手に襲いかかるように激しくプレッシャーをかけ続けるフルコートディフェンスだ。

「留学生(アディクペ エスター/3年、アダム アフォディヤ/2年)がいるので難しい面があります」(張コーチ)と、まだまだ理想とする足を使ったディフェンスには届いていないようだが、「令和3年度関東高等学校女子バスケットボール大会 第75回関東高等学校女子バスケットボール選手権大会」では、ガード陣がコートを駆け回り相手の自由を奪う場面が随所にあった。

 中でも、164センチの体を目一杯使ってチームに勢いを与えたのは、2年生ガードの池田凜。本人いわく「スピードと体力には自信がある」ようで、1日2試合を消化したあとでも「練習の方がキツいので、体力は大丈夫です」と笑った。

 現在は酒井杏佳(3年)とツーガードのような形で試合を組み立てており、「先輩ばかりにボールを預けるのではなくて、自分も積極的にプレーすることを意識しています」と池田は言う。その言葉通り、彼女は攻撃では積極的にボールに触れ、速さを生かしたドライブからシュート、パスを繰り出しチームの起点になっている。

「ディフェンスでは前からしっかり当たって、オフェンスでは留学生や先輩たちもシュートが入るので、ドライブからのパスを狙いつつも自分で行けるときは1対1を狙うようにしています」

 3連勝を飾った関東大会を終え「なかなか留学生にパスが入らなかったです。あとはどうしても留学生頼みになってしまって、(留学生が)抜けたときに誰も責める選手がいなくなってしまうこともありました」と課題を持ち帰った池田。

 それでも、「そういうところでは自分が積極的に攻めて、留学生がいてもいなくても『明星は強い』と言われるようにしたい」と力を込め、今後のレベルアップを誓っていた。

明星学園の池田はチームに勢いをもたらすプレーを見せた[写真]=小沼克年

写真・文=小沼克年

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