2021.06.29

空中戦を制した京都精華学園が大阪薫英女学院を倒して57年ぶりの近畿覇者に

決勝では41得点を挙げた京都精華学園のイゾジェ・ウチェ[写真]=吉田孝光
取材歴17年目でミニバス、中学、高校、大学、トップリーグに日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

 6月25日~27日の期間で京都府にて行われた「令和3年度 第68回近畿高等学校バスケットボール大会」。女子は京都精華、大阪薫英女学院高校(大阪府)、大阪桐蔭高校(大阪府)、星翔高校(大阪府)と、大阪勢が3チームがベスト4入りを果たした。

 準決勝、地元代表の京都精華は大阪2位の大阪桐蔭と対戦。出だしから188センチのイゾジェ・ウチェ(2年)の高さを起点に得点を重ねていき先行する。しかし、京都精華とは対照的に高さこそないものの、スピードとディフェンス、外角シュートを武器とする大阪桐蔭も対抗。ハードなディフェンスからボールを奪い得点につなげていった。

 だが、京都精華も大阪桐蔭に負けじとリバウンドからの速攻で加点。前半を終えて46-31とリードを奪うと、後半も攻撃の手を緩めず84-58で快勝した。

 敗れた大阪桐蔭の永井雅彦アシスタントコーチは、「ゾーンディフェンスを仕掛けてリズムを狂わせたかったが、(ボールを)上に飛ばされると…。途中からオフェンシブに変えましたが、シュート確率が上がらなかったですね」と試合を振り返った。

チャンスがあれば果敢にリングに向かった大阪桐蔭の石原若葉[写真]=吉田孝光

 一方、大阪対決となった大阪薫英女学院と星翔との準決勝は、第1クォーターから大阪薫英女学院が星翔を圧倒。29-10とリードを奪うと、第2クォーターでも点差を広げて前半を49-16とする。バックアップメンバーが出場した後半には星翔の積極的な攻撃から得点を許したものの、全員出場で83-43と勝利を飾った。

大阪対決となった準決勝では13得点を挙げた星翔・市丸律希[写真]=吉田孝光

第2クォーターから本来の動きを取り戻した京都精華

 ともに188センチのウチェとディマロ・ジェシカ(1年)のインサイドをはじめ、2番から4番ポジションまでが170センチ超え、スタメンの平均身長は175.4センチの京都精華。対する大阪薫英女学院のスタメン平均身長は167.6センチと高さでは劣るが、ガードの都野七海(2年)ら機動力のある選手たちがそろう。

 試合の出だしは、その大阪薫英女学院の足を使ったプレーが光り、ドライブからのバスケットカウントや速攻などで大量得点。防御でも前から当たるディフェンスで京都精華に思うようなプレーをさせず、第1クォーターは32-16と大差を付けた。

 しかし、第2クォーターになると目を覚ました京都精華が反撃。インサイドにボールを集めて得点ペースを上げていく。大阪薫英女学院は、それでも佐藤双羽(3年)、都野らが気を吐き、前半は大阪薫英女学院が42-37とかろうじてリードを守って終了した。

 迎えた後半、京都精華がウチェのリング下のシュートで一気に畳みかけ、開始約2分で逆転に成功する。このまま京都精華がリードを広げるかに思われたが、ここで大阪薫英女学院は都野、熊谷のどか(2年)が意地を見せる。熊谷は相手に流れが傾きそうな場面で幾度となく3ポイントシュートを沈める活躍を見せた。

 それでも、京都精華2点リードで始まった第4クォーターでは中盤からインサイドプレーに加えてドライブも効果的に決まった京都精華が大阪薫英女学院を突き放し、最後は85-79でうれしい優勝を飾った。

地元開催の近畿大会で優勝を飾った京都精華学園[写真]=吉田孝光

「チームとしてのディフェンス、オフェンスがつながってきたかなと。練習試合をしてない中で試合毎につながりがしっかりとしてきたので、インターハイに向けて明るい兆しになるかなと思います」と京都精華・山本綱義コーチ。特に瀬川心暖(3年)に対しては、「精神的なことだけでなく、プレーでも引っ張ってくれるようになった」と、大会を通してのキャプテンの成長も勝因に挙げていた。

 また、敗れた大阪薫英女学院の安藤香織コーチは、大会でたくさんの課題を得たようで、中でも「3年生たちがしっかりしてくれれば」と最上級生の奮起を促していた。

決勝では3ポイントシュートをねじ込んで食らい付いた大阪薫英女学院の熊谷のどか[写真]=吉田孝光

写真=吉田孝光
取材・文=田島早苗

インターハイ2021のバックナンバー

BASKETBALLKING VIDEO