2021.12.06

【ウインターカップ2021注目選手】髙山鈴琉(東海大諏訪)「冷静かつ大胆、多彩な攻撃パターンで翻弄するPG」

東海大諏訪の若き司令塔、髙山鈴琉に注目 [写真]=伊藤 大允
元バスケットボールキング編集部。主に国内バスケ(Bリーグ、高校・大学バスケ)を中心に取材活動中。バスケでオウンゴールしたことあります。

中学時代に全国中学校大会(全中)とジュニアオールスターで日本一を経験した髙山鈴琉。同選手が進学先に選んだのは、長野県の東海大学付属諏訪高校だった。髙山が入学前にチーム不動のポイントガードを務めていたのは、ゲーム支配力に優れる黒川虎徹(現・東海大学2年)。黒川が卒業後、髙山は入れ替わるように先発ポイントガードの座につき、1年生ながら主力を担う存在になった。

広い視野と冷静な判断を兼ね備えているだけでなく、切れ味鋭いドライブからのレイアップ、アウトサイドシュードで自ら得点を奪う大胆さもある。アシスト、シュートともに方な豊富パターンを持つ髙山だが、彼の最大の魅力は173センチながら果敢にリングに向かってスコアを重ねる得点力だと言える。

昨年行われたウインターカップの報徳学園高校(兵庫県)戦、チームは92−100で敗れてしまったものの、東海大諏訪の背番号14は計35得点をマークして攻撃をけん引。そのうち3ポイントシュートは6本リングに吸い込まれ、8アシスト、4スティールも記録して爪痕を残した。

また、2年生となって迎えた今夏のインターハイでは、ここ一番での勝負強さも証明済みだ。63−60と終始競り合いとなった洛南高校(京都府)との一戦、髙山は第4クォーター終盤に勝利を大きく手繰り寄せる3ポイントを突き刺して計16得点9アシスト。チームの起点としてベスト8進出に貢献した。

入野貴幸コーチによれば、試合中はまだカッとなってしまう瞬間があるようだが、そこはほんの数分でもベンチへ下げることで落ち着きを取り戻すという。自身2度目のウインターカップ前には、U18日本代表チームのエントリーキャンプメンバーにも選出された。当然、本戦では相手チームからマークされる存在となるだろう。それでも、東海大諏訪の司令塔かつ得点源として、我々を魅力するプレーをコートで見せてくれるはずだ。

文=小沼克年

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