2022.07.21

インターハイ男子注目選手(2)ルーニー慧(正智深谷)「関東No.1に値する珠玉のコンボガード」

FIBA U17 W杯2022にも出場したルーニー [写真]=小沼克年
元バスケットボールキング編集部。主に国内バスケ(Bリーグ、高校・大学バスケ)を中心に取材活動中。バスケでオウンゴールしたことあります。

 7月27日から8月1日にかけて香川県で行われる「令和4年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。熱戦が期待される夏の祭典の開幕を前に、バスケットボールキングでは大会で活躍が期待される注目選手をピックアップした。

■男子注目選手(2)ルーニー慧(正智深谷)

 6月の「第76回関東高等学校男子バスケットボール選手権大会」では最終戦で31得点11リバウンド10アシストを叩き出して正智深谷高校(埼玉県)を1位へ導き、「FIBA U17バスケットボールワールドカップ 2022」の日本代表には関東勢から唯一メンバー入りを果たした。

 ルーニー慧(3年)は、現時点で関東No.1プレーヤーと呼ぶに相応しい男かもしれない。

 成田靖コーチには入学当時から「今までの正智深谷にはいなかったタイプ」と評され、1年生の頃からチームのスコアラーとして主軸を担ってきた。優れた身体能力と独特のリズムを持ち合わせており、ルーニー自身は「ドライブからのジャンパーや、そのままレイアップまで持っていくプレーが一番得意です」と話す。

 それだけではない。これまでは主に得点面での活躍に比重を置いてきたが、視野の広さやパスセンスもある。「彼は将来性があるので、点数を取るだけじゃなくいろんな仕事をさせて自覚を持たせてあげたい」という成田コーチの考えもあり、今年はシューティングガードとポイントガードを兼務するコンボガードとして、さらには主将として正智深谷の中心に立つ存在だ。

 本人によれば、キャプテンを務めるのは初めての経験とのこと。それだけに、現在は意識的に周りとのコミュニケーションを図っているとルーニーは言う。「自分からみんなにたくさん話しかけて、プレーでアドバイスできることは積極的にアドバイスするようにしています」

キャプテンとしてチームをけん引する [写真]=小沼克年


 得点、アシスト、ゲームコントロール、リバウンド、そして主将としてのリーダーシップ。状況に応じてさまざまな役割を担わなければいけないが、冒頭で記した関東大会1位とトリプルダブルのスタッツが示すように、それをやってのけるのがルーニー慧という男だ。

「インターハイでも結果を出すことが大事」と意気込む高校最後の夏。文字通りの“絶対的存在”として輝きを放てるか。

文・写真=小沼克年

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