2022.07.23

インターハイ女子注目選手(6)佐々木杏花(柴田学園)「U17代表を経験し、オールラウンダーへと成長中」

柴田学園の佐々木は東北屈指のプレーヤー[写真]=小永吉陽子
スポーツライター。『月刊バスケットボール』『HOOP』編集部を経て、2002年よりフリーランスの記者に。国内だけでなく、取材フィールドは海外もカバー。日本代表・Bリーグ・Wリーグ・大学生・高校生・中学生などジャンルを問わずバスケットボールの現場を駆け回る。

 7月27日から8月1日にかけて香川県で行われる「令和4年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。熱戦が期待される夏の祭典の開幕を前に、バスケットボールキングでは大会で活躍が期待される注目選手をピックアップした。

■女子注目選手(6)佐々木杏花(柴田学園)

 昨年のインターハイで初のベスト8へと躍進し、6月に開催された「第77回東北高等学校男女選手権」では初の東北制覇に輝いた柴田学園高校(青森県)。スタメン平均171.2センチの高さがあり、全員がディフェンスの脚を止めずに走れる総合力の高いチームだ。

 柴田学園のエース佐々木杏花は178センチのサイズを持つ東北屈指のプレーヤー。昨年まではインサイドプレーが主体だったが、今は変貌を遂げている最中だ。東北大会の準決勝では3ポイントを5本中4本決めてシュートレンジの広さを見せた。

小野尚樹コーチは佐々木の変化について「アンダーカテゴリーの合宿に行くたびにモチベーションが高くなり、みずから3ポイントの練習をするようになりました。ディフェンスでも外の選手につけるように練習に取り組んでいます」と成長の要因を明かす。本人もアンダーカテゴリー代表での競争によって意識が変わったと話す。

「去年まではインサイドをしていましたが、アンダーカテゴリー代表の合宿に行ってから外のプレーをやり始めました。U17代表や全国でプレーするには、自分のサイズではインサイドだけでは通用しません。3ポイントは得意ではなかったけど、練習したら入るようになってきました。将来は中も外もできるオールラウンドプレーヤーになりたいです」

 インターハイ前にはU17ワールドカップ代表に選出され、初の国際大会に出場。初戦のメキシコ戦では3ポイントを4/5本と高確率で決めて14得点、9リバウンドで勝利に貢献。ベスト8をかけたスロベニア戦でも終盤の接戦の場面でリバウンドをもぎ取り、突き放す3ポイントを決めた。国際大会で3ポイントを決めたことに手応えをつかんでいる。

世界舞台での経験を経て一回り成長した [写真]=fiba.com


 世界舞台での経験を経て一回り成長した柴田学園のエースは、インターハイの目標を力強く語る。

「去年は先輩たちにベスト8まで連れて行ってもらったので、今年は自分が引っ張って、チーム全員の力でベスト4以上を目指します」

文・写真=小永吉陽子

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