2023.04.18

【高校バスケ注目選手2023】平良宗龍(開志国際)「大きな期待を背負う若き至宝」

ウインターカップ初優勝の立役者が2年生になり、どんな活躍を見せるか!? [写真]=小沼克年
元バスケットボールキング編集部。主に国内バスケ(Bリーグ、高校・大学バスケ)を中心に取材活動中。バスケでオウンゴールしたことあります。

4月になり新学期がスタート。新チームには新入生も正式に加わり、インターハイ予選に向けて本格的にチームの強化が進んでいるころだ。バスケットボールキングでは2023年に注目したい高校生ケイジャーをピックアップ。高校バスケ界をけん引するエース候補生を紹介する。

文・写真=小沼克年

Bリーグも経験した世代を代表するスコアラー

 
 4連続3ポイント――。
 
 高校バスケファンが平良宗龍(2年)と聞いて記憶に新しいのはこれだろうか。
 
 2022年のウインターカップで初優勝を成し遂げた開志国際高校(新潟県)。スーパールーキーとして主軸を務めた平良は、同大会決勝戦の第2クォーターで立て続けに3ポイントシュートを沈めて東京体育館を沸かせた。結果的にこのビッグプレー以降、一度も福岡第一高校(福岡県)にリードを渡さなかっただけに、相手にとっても強烈なダメージだったに違いにない。
 
 武藤俊太朗(現・明治大学1年)、介川アンソニー翔(現・専修大学1年)といったエースを張る選手がいた昨年のチームにおいて、平良は主にシューターとしての役目を担っていた。ボールを持てば真っ先に気持ちをリングに向け、持ち前の強心臓ぶりを発揮してチームに活力を注入。高校1年目からいきなり存在感を放ったが、本人は「違う武器を見つけられた1年」だったと振り返る。

「中学校の頃は自分でドライブに行ってからのジャンプシュートが多くて、3ポイントはあまり打たない選手でした。けど、開志国際に来てアンソニーさんや武藤さんというエースがいる中で、シューターとしてのスキルを伸ばせたのかなって思います」

 年が明けた1月には、特別指定選手として琉球ゴールデンキングスへの加入が発表。琉球へ合流する前は「試合に出られたらしっかりシュートを決められるようにしたい」と意気込んでいたが、その目標は叶わなかった。それでも、3月のホームゲームでBリーグデビューを果たすと、26秒という短いプレータイムながらも1本の3ポイントを放って地元凱旋を果たした。

 全国優勝の立役者となり、16歳という若さでB1の舞台にも立ったシューティングガードだが、昨夏のインターハイでは準優勝という苦い経験もしている。平良はその経験も踏まえて充実した1年を過ごしたようで、「準優勝と優勝の両方を経験できたことは、本当にこれからの大きな財産になっていくのかなと思います」と口にする。

 二度と味わいたくない負けを経験したからこそ、平良はどんな試合でも貪欲に勝利を目指す。インターハイとウインターカップの2冠達成を掲げる2023年は、開志国際のエースとして大きな期待を背負うだろう。

「今年は中でも外でも点を取りに行くスタイルでプレーしていきたいです」

 沖縄が生んだ若き至宝は、開志国際が誇るスコアリーダーとして高校バスケ界の主役となれるか、注目が集まる。

平良宗龍(たいら・しゅうたつ)
182センチ/SG/那覇市立金城中学校・琉球ゴールデンキングスU15(沖縄県)
[写真]=小沼克年

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