2019.04.01

選手個々が役割に徹した京都、“チーム力”でジュニアオールスター初優勝をつかむ

決勝で東京Aを下した京都府が初優勝を飾った[写真]=三上太
取材歴15年目でミニバス、中学、高校、大学、トップリーグに日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

 3月28日から30日の期間で行われた「第32回都道府県対抗ジュニアバスケットボール大会2019」。最終日となる大会3日目は、男女準決勝、決勝が行われ優勝チームが決定した。

 男子決勝に駒を進めたのは京都府と東京A。京都は準決勝で前回覇者の岡山県と対戦したが、第3クォーターで引き離すと、第4クォーターにこそ一時追いあげに遭ったものの、最後は岡山を振りきっての勝利。ベスト4に続いて、初の決勝進出を決めた。

 一方の東京Aは愛媛県との準決勝は接戦に。それでも終盤にリバウンドで優位に立つと、そこから得点につなげて、2年連続の決勝進出を決めた。

 迎えた決勝戦、東京Aが幸先良くテーブス流河がドライブからのバスケットカウントを決めるが、京都も髙山鈴琉、西村星汰らのドライブで反撃。そこからは互いに一歩も引かず、第1クォーターは17-13と僅かに京都がリードして終えた。続く第2クォーター、堅いディフェンスから相手のシュートのこぼれ球を確実に拾った京都は、「ディフェンスからの速攻が持ち味」と波多野心優が言うように、速い展開から得点を重ねる。

波多野は決勝で両チームトップの24得点を挙げた[写真]=田島早苗

 6点リードで迎えた第3クォーターには髙木良太朗が3本の3ポイントシュートを沈めて一気に流れをつかんだ京都。堀内星河の奮闘もあった東京Aに対し、最終クォーター序盤には一時6点差にまで詰められたものの、最後まで足を動かし続けた京都が最後は65-55で勝負を決めた。

 「東京Aには昨年、準々決勝で負けていたので勝ててうれしいです。(優勝の)実感はないですね」と、試合直後に優勝の感想を語ったのは市場良太郎コーチ。

 京都は、府内の中学生の強化の一環としてU13、14、15と学年ごとにチームを編成し、練習や試合などを年間をとおして行っている。今大会もU14の中から選ばれた12名を中心に構成されており、そのため、「選手の特長をつかんだ上で全国大会を戦える」と市場コーチは言う。今回の最高の結果にも「組織としての強化が実ったと思います」とも指揮官は語った。

京都はそれぞれが自身の役割を全うした[写真]=田島早苗

 その市場コーチがチーム作りにおいて大事にしていたのが役割分担。「自分のチームでは、みんなエースプレーヤーだけれど、ここに来たらチームで勝つために自分は何をしないといけないかということを選手には強調して言ってきたつもりです。髙山も本来なら自分で点を取ると思うのですが、このチームでは他に点を取れる子も多いし、(ガードとして)パスを回さないといけない面もあるわけです」と、市場コーチ。

 その期待に応え髙山は、安定したボール運びと「外回りの選手のシュートが入るので、ディフェンスを寄せてからいい形でその選手たちがシュートを打てるようにと考えていました」と、好アシストで仲間の得点を演出していた。他にも決勝ではリバウンドでの活躍が光った西村陽太朗に3ポイント5本を含む21得点を挙げた髙木など、それぞれが自身の仕事を全うした京都。まさにチーム力の勝利と言えるだろう。

結果的にすべてのクォーターで東京Aを上回った[写真]=田島早苗

 取材の終盤、初優勝という快挙にも市場コーチは、「京都の高校には全国の強豪校もあるので、そこで京都の子が試合に出たり、また日本代表選手はBリーガーにつながっていったりしてくれたら。この大会で優勝したから終わりではなく、まだまだ上に行きたいと思ってくれたらうれしいですね」と、選手たちのさらなる飛躍を期待していた。

■男子最終結果
優勝:京都府
準優勝:東京都A
第3位:岡山県、愛媛県

■個人賞
・最優秀選手賞
波多野心優(京都府)

・優秀選手賞
髙山鈴琉(京都府)
テーブス流河(東京都A)
山本赳勲(岡山県)
小村琉羅(愛媛県)