2021.01.11

【Jr.ウインターカップ2020-21】武蔵野の森のコートに天性の点取り屋が降臨…齋田夢良

ディフェンスを切り裂くドライブを得意とする齋田夢良(サザンギャルズ1031)[写真提供]=日本バスケットボール協会
バスケットボールキング編集部。これまで主に中学、高校、女子日本代表をカバーしてきた。また、どういうわけかあまり人が行かない土地での取材も多く、氷点下10度を下回るモンゴルを経験。Twitterのアカウントは @m_irie3

 1月4日~7日の日程で行われた「2020年度 第1回 全国U15バスケットボール選手権大会(Jr.ウインターカップ2020-21)」。全国から集まった中学生ケイジャーが力いっぱいのプレーを披露してくれた今大会では、中学2年生の活躍も目立った。今年の全国中学校バスケットボール大会(全中)、そして来年のJr.ウインターカップ、さらに将来が期待される選手を紹介したい。

 ベスト4進出を果たしたサザンギャルズ1031の齋田夢良はチームの4試合での総得点225点中、93得点をマークしたスコアラーだ。1試合平均では23.3点をたたき出した。

 身長167センチの齋田は1対1の局面から相手のディフェンスを切り裂く切れのあるドライブを武器とする。少しでもスペースができればシュートを打つスキルを持ち、シュートのレパートリーも多い。フック気味のレイアップ、3ポイントのキャッチ&シュート、さらにストップ&ジャンプシュートとマッチアップするディフェンスにとってこれほど厄介な選手はいないだろう。まさに天性の点取り屋と言うことができる。

ディフェンスが空けばすかさず3ポイントシュートを放つ [写真提供]=日本バスケットボール協会


 準決勝では優勝した四日市メリノール学院中学戦に36-73と敗退。齋田は19得点と意地を見せたが、試合後は涙にくれた。

「パスを回してそこから1対1を仕掛けて、そこで相手の大きい選手が来たらパスを合わせてシュートを打つ作戦でしたが、ローテーションが早くてパスをカットされました」

 自分の出来は「50パーセントくらい」と評するが、それでもウインターカップが開催される会場でプレーできたことに「すごいワクワクして試合するのが楽しかったです」と振り返る。

 3年生になる来年に向け、「今度は優勝できるように頑張ります」と誓う。今大会では得た課題は様々だ。「シュートの確率上げたり、ディフェンスをもっと強化したいです。ジャンプシュートも3ポイントもドライブもすべて」とたくさんの宿題を持ち帰ることになった。

 それをすべてクリアした時、どのような選手になっているのか⁉ それを想像すると楽しみ以外の何ものでもない。

文=入江美紀雄

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