2022.03.31

世代屈指のスコアラー、内藤英俊は中学卒業後、アメリカの高校進学を決意

世代屈指のスコアラー、内藤秀俊は中学卒業後、アメリカの高校に進学する [写真]=バスケットボールキング
バスケットボールキング編集部。これまで主に中学、高校、女子日本代表をカバーしてきた。また、どういうわけかあまり人が行かない土地での取材も多く、氷点下10度を下回るモンゴルを経験。Twitterのアカウントは @m_irie3

 昨年8月の「第51回全国中学校バスケットボール大会」では西福岡中学を4校同時ながら優勝に導き、そして3月27日から行われた「B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2022」でライジングゼファー福岡U15を初の決勝に導いた内藤英俊。得点だけでなく、トリッキーなアシストパスでも周囲を唸らせた。

 世代屈指のスコアラーである内藤は中学卒業後、渡米することを決めている。今回、中学の3年間を振り返ってもらうとともに、将来について聞いた。

取材・文=入江美紀雄

チームメートと一緒に勝利を目指した中学で3年間

1人だけでなく、複数のディフェンスが寄っても態勢を崩さすシュートを決めるのも魅力 [写真]=B.LEAGUE


――まず中学の3年間を振り返ってください。
内藤
 1年生のときはあんまり試合に出してもらえなくて。でも2年生になってだんだんプレータイムをもらえるようになり、先輩たちと上のレベルでやらせてもらうことで、自分もうまくなれました。3年生のときは(それまで教えていただいていた鶴我隆博先生が学校を離れ、不安な気持ちもありましたが、3年生たちみんなで練習を真面目にやって、試合のイメージもしながらしっかりとやることができたと思います。全中(全国中学校バスケットボール大会)は4校での優勝でしたが、優勝という形で終われたのは良かったです。

――ミニバスとの違いはありましたか?
内藤
 はい。全然違いました。ミニのときは自分でボールプッシュできましたが、やっぱり中学校入ったらみんなうまくて、選手層も厚いから最初にミスしたりしたら、交代になってしまいます。自分が一番苦戦したのは、ボールをもらったらまず前を見て、空いているスペースにパスを出すことです。どうしても下を向いてついドリブルをしてしまって。その部分は中学校に入って、そういうことをしていたら交代になるので、しっかり意識しながらできて、前を見てパスを出せるようになったと思います。

――3年間で自分のプレーで伸びたところは?
内藤
 みんなをどんどん使えるようになったところが伸びたと思います。

――自分が攻めるだけではなく?
内藤
 はい。1月のJr.ウインターカップでは自分が中心になって攻める機会が多くて、それで1試合フルで自分中心に攻めすぎました。それで、体力もなくなり、2試合目にはもうあんまり体力が持たなくて、それが敗因でした。大会後の練習では自分が中心となるときもあるけど、周りのみんなとボールをシェアしながら、それで空いたところを自分が攻めたり、チームメートとコミュニケーション取ったりして、いろいろなことをできるように練習していきました。

――身長は今どれくらい?
内藤
 今たぶん182センチか183センチくらいです。入学したときは165センチくらいでした。新型コロナウイルス感染拡大による休校期間で家にずっといたのもあり、そのときにちょっと伸びたと思います

――バスケに対する考え方はどうですか? 鶴我先生に何を教わりましたか?
内藤
 一番はバスケットボールを通して人として成長することです。バスケをやることの目的だとずっと教わってきたので、そこはずっと意識してやっています。

アービングを目標にアメリカの高校に進学

――中学卒業後は渡米すると聞いています。アメリカに行くことを意識したのはいつごろからですか?
内藤
  IMGアカデミー(アメリカ・フロリダ州)に通う2つ上の兄がいるのですが、兄はアメリカに行く前にJr.NBAに選ばれて、アメリカのキャンプにも参加しています。自分は一度も行ったことがないのですが、アメリカの高校に進学して、高いレベルでやりたいと思いました。高校から本場のバスケットをしっかり習得したかったので、兄と同じIMGアカデミーに進みます。

――将来はどんな選手になりたいと思っていますか?
内藤
 人間性がしっかりして、人から応援されるような選手になりたいです。目標にしているのはカイリー・アービング(ブルックリン・ネッツ)。ボールハンドリングで必ず上を見ていて、自分より大きい人をかわしてシュートを決めるところなどが好きです。

――他の選手になる選手はいますか?
内藤
 ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)です。日本人は世界に比べたら小さいので、カリーのような外からのシュートが必要だと思います。高校では外のシュートの精度を上げていきたいです。

――高校卒業後はアメリカの大学に進みますか?
内藤
 まだそこまでは考えていません。

――アメリカの学校は9月からですが、それまではどのように過ごしますか?
内藤
 英語の勉強をして、バスケでは高校の練習に行かせてもらう予定です。

――英語はどうですか?
内藤
 もうちょっと勉強しないとダメです(笑)。

「B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2022」では、ベスト5を受賞(写真中央) [写真]=B.LEAGUE

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