1月4日、武蔵野の森総合スポーツプラザにて「Jr.ウインターカップ2022−23 2022年度 第3回全国U15バスケットボール選手権大会」（以下、Jr.ウインターカップ）が開幕した。同大会は中学校部活動・クラブチーム・Bユースチームが登録区分を超えて同じ土俵で切磋琢磨し、U15世代の育成・強化環境のさらなる充実を図ることを目的に創設。同時にU15カテゴリーの日本一を決する大会でもあり、8日までの5日間にわたり一発勝負のトーナメント戦が繰り広げられる。

　8月の「第52回 全国中学校 バスケットボール大会」で第3位入賞を果たし、今大会で日本一を目指すのは女子の大阪薫英女学院中学校（大阪府）。チームは初日の第2試合に登場し、Bloom U15（富山県）を87−49で退けて好スタートを切った。

「まずは初戦が大事だと思ったので、全員で明るい雰囲気を作って自分たちのバスケができるように頑張りました。今日は薫英の走るバスケットができたと思います」と振り返ったのは、キャプテンを務める舛本碧珠（3年）だ。彼女の持ち味は鋭いドライブと高精度の3ポイントシュート。この試合では「ドライブや合わせのプレーはできたんですけど、3ポイントが入らなかったです」と、3ポイントでの得点はなかったものの、約15分という限られたプレータイムの中でも18得点をマークし、エースとしての役目を果たした。

「2回目なのであまり緊張はしなかった」という舛本は、昨年のJr.ウインターカップでも主力メンバーとしてコートに立っている。しかし、当時はのちに優勝を達成した四日市メリノール学院中学校（三重県）に53−71で敗れて準々決勝で敗退。「次こそは決勝の舞台に立ちたい」と雪辱を胸に刻んでから1年、舛本は大阪薫英女学院の4番を背負いJr.ウインターカップに戻ってきた。

「今年1年はプレー面でもっとうまくなることはもちろんですけど、『キャプテンとしても強くなりたい』と思って、もっとチームを明るい雰囲気にできるように頑張ってきました」

　柔らかい目で受け答えをする舛本だが、目標は「全国制覇です」と力強く宣言。最後は「チームが苦しい時に周りに声をかけてみんなを明るくできるように、プレーでは得点が取れてない時に自分がドライブを仕掛けて、3ポイントも決められるようにしたいです」と意欲を示し、明日からの戦いを見据えた。

文=小沼克年