2023.01.10

福岡U15の勝又絆、加入4カ月で優勝の立役者に…さらなる飛躍へ「課題はディフェンス」

中村学園三陽中学校での全中を終え、福岡U15でのプレーを選んだ勝又絆 [写真]=バスケットボールキング
元バスケットボールキング編集部。主に国内バスケ(Bリーグ、高校・大学バスケ)を中心に取材活動中。バスケでオウンゴールしたことあります。

「Jr.ウインターカップ2022-23 2022年度 第3回全国U15バスケットボール選手権大会」決勝戦で両軍最多の25得点を挙げたライジングゼファー福岡U15の勝又絆(3年)は、大会を通じても全体2位となる1試合平均18.0得点をマーク。さらには188センチのサイズを活かして同8.8リバウンド2.7ブロックを記録し、初優勝の立役者となった。

 福岡U15をけん引した勝又だが、チームに加入したのは約4カ月前の出来事だという。「自分は全中が終わって、9月からライジングに入ったのでまだ4カ月くらいです」。2022年8月までは中村学園三陽中学校でプレーし、昨夏の「第52回全国中学校大会」では決勝トーナメントまで進出した。その後、福岡U15でのプレーを希望した理由は大きく2つ。1つは将来のため、もう1つは自身の弱点克服のためだ。

「将来はプロバスケットボール選手になりたいですし、もっとバスケがうまくなるために親と話し合って決めた結果がライジングでした。もちろん鶴我先生がいることも大きいですし、ライジングはディフェンスが堅いチーム。自分の一番の課題はディフェンスなので、そこを鍛えたいなと思ったからです」

大会を通じて1試合平均18.0得点8.8リバウンド2.7ブロックを記録 [写真]=バスケットボールキング

 鶴我隆博ヘッドコーチは「ディフェンスは裏切らない」という信念のもとでチームを作りあげており、「うちのチームはシュートが入らなくても、しっかり守ることができれば試合に出られます。逆にいくらシュートが入っても、ディフェンスができなかったら試合には出られない」とも話す。

 そんな指揮官の期待に、十分に応えられなかった思いもあり、オールラウンドな働きで存在感を示した勝又の自己評価は決して高くなかった。「オフェンスでは得点を取れたので良かったですけど、自分のなかではずっと課題だったディフェンスがダメでした。今回の大会はアウトサイドの選手をマークすることが多く、簡単にシュートを決められてしまいました。オフェンスはこれからもジャンプシュートと3ポイントを磨いていこうと思うんですけど、それよりも、もっとディフェンス面を鍛えたいと思います」

 高校進学前には「B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2023」の開催が予定されており、チームとしてももう一度日本一を獲得できるチャンスがある。次は納得のいくプレーで中学生活最後の大会を締めくくれるか。

「チャームポイントじゃないですけど、『勝又絆=ヘッドバンド』って覚えてもらえたらうれしいなと思って(笑)」と、小学5年生からヘッドバンドを着けてコートに立つサウスポーが、再び福岡U15を頂点へと導き、大会MVPに輝くことを期待したい。

文=小沼克年

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