2月24日、フィリピンとのアウェー戦に臨む男子日本代表は、試合会場となるモール・オブ・アジア・アリーナで前日練習を行った。22日、横浜国際プールで行われたチャイニーズ・タイペイ戦の翌日に現地入りした日本代表。昨年11月のWindow1では中1日でオーストラリアとの対戦に臨まなければならなかったが、今回は中2日のスケジュールとなる。
「状況としては前回よりもいい」と答えたのが、メディア対応を行ったフリオ・ラマスヘッドコーチ。「フィリピンも同じ条件だが、選手たちがコンディションを整えるのは十分な時間だと思う」と、チームの現状を語った。
そのチャイニーズ・タイペイ戦では、ホームで1点差負けという厳しい結果となった。コンディションの問題だけでなく、メンタル面でも心配されるところだ。それに関して問われると、「選手たちはしっかり受け止めて、今は前を向いている状況だ。もちろん、チャイニーズ・タイペイ戦を落としたことは悔しいが、そういう心境は乗り越えていかなければいけない。こういう時は“話す”ことが大切。みんなで話し合って(その負けを)過去のものにすることが大切だ。もし次にこういう状況になった場合は、『もっと精度を高めた試合をしていこう』と選手たちに話をした」と、ラマスHCは明かした。
「明日の試合は『こういうプランで行く』とすでに伝えてある。チームが勝つとチーム内のムードも良くなるし、士気も上がる。自信もつくし、全員笑顔になれるが、負けてしまうとその逆になりがちだ。しかし、その事実を正直に受け止めて、切り替えて、自分を信じて、自分たちがしていることが間違っていない、それを力に次に迷いなく行けるようにしていかなければいけない。こういう難しい状況はコーチの手腕が問われるが、僕自身も勝つときは喜ぶが、負けた経験を次につなげられるように前を向いている」と、これは勝ち星に恵まれない指揮官として正直な気持ちだろう。
Window2、フィリピン戦は現地時間2月25日19時30分(日本時間20時30分)にティップオフ。「我々は引いてはいけない。前に前にずっと進んでいかなければならないのだ」と、最後は自分に言い聞かせるようにラマスHCは前を向いた。
文=入江美紀雄