3月5日、U22男子代表候補による「第2回スプリングキャンプ2019」が都内で行われ、練習の一部が報道陣に公開された。
同代表候補メンバーは高校から大学3年生までの計30名で構成され、2月15日から第1回キャンプを実施。4日からの第2回キャンプは25名に絞られた。5日の公開練習に姿を見せたのは計24名だったが、選手たちは午前中から精力的にメニューをこなし汗を流した。4対4などの実戦を想定した練習では、ディフェンスでの体の向き、当て方が少しでも要求と違うと、網野友雄アシスタントコーチや佐古賢一アソシエイトヘッドコーチらがプレーを止めて指導にあたる。「(練習の)質を上げろ」(佐古AHC)など激が飛ぶ場面もあり、コート上は終始いい緊張感が保たれていた。
チームを指揮する比嘉靖ヘッドコーチは、今回のキャンプの目的を 「A代表につながるサイズアップ」と言いきる。増田啓介(筑波大学3年)や八村阿蓮(東海大学1年)らの名前を挙げ、「5番ポジションはそのまま適した選手にやってもらうが、自チームで4番、5番をやっている選手は2番や3番にトライしてもらっています」と明かした。一方で、ポイントガードの部分は「しっかりとコントロールできたり、こっちが求めるプレーを選択できる力がある選手」と本職の選手を重視するようだ。
また、比嘉HCは「この世代は、世界的に見ても運動量が豊富。日本もトランジションゲームはしっかりできるようにする」とチームビジョンも掲げており、「そのためにディフェンスリバウンドやルーズボールはしっかり取れるようにしたい。その中で良い判断、プレーを遂行できる力も付けていかなければならないので、我々コーチングスタッフも指導力が求められる」と気を引き締めている。
第2回キャンプは8日まで行われ、11日からは第3回キャンプを予定している。それまでには「15人から18人くらいまで絞りたい。10人ぐらいは落とす」と指揮官は言う。同代表は、まだ7月にイタリアで開催される「第30回ユニバーシアード競技大会」に出場できるかは不透明だが、比嘉HCをはじめ今回のU22男子代表は、その先を見据えている。
「この世代はフル代表に直結している。ここから1人でも多くワールドカップの選手に入れるように。それが選手たちのモチベーションでもあるし、日本の底上げにもなる」
比嘉HCの言葉どおり、この世代から「FIBAワールドカップ2019」、「2020年東京オリンピック」のコートに立つ選手が何人選出されるか。今後もBリーガーのみならず、どんな高校生、大学生が成長していくのかがとても楽しみである。