FIBAが「FIBAアジアカップ2021予選カタール大会」の中止を発表…カタール政府から中止指示

FIBAがアジアカップ予選の中止を発表[写真]=Getty Images

 国際バスケットボール連盟(FIBA)は12日、「FIBAアジアカップ2021予選」のカタール大会で開催予定だった試合をすべて中止すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、カタール政府から中止の指示を受けたという。なお今後の日程は改めてFIBAから発表されるとのこと。

 同大会はFIBAアジアカップ2021の出場権をかけた予選であるとともに、事実上2024年のパリオリンピックへつながる大会。男子日本代表は18日から全5試合を予定していた。日本バスケットボール協会(JBA)はこの発表を受け、11日から行っていた強化合宿を解散。合宿に参加していた選手は今週末行われるBリーグの試合に参加可能となる。

 JBAの三屋裕子会長は中止に際し「新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、競技に100パーセント集中することが難しい状況の中、日の丸を背負って戦い抜く、そのような強い想いを持ち、全力で準備をしてくれていた代表チームの選手、コーチ、スタッフ、そして選手を快く派遣してくださった所属先関係者を誇りに思うとともに、心からの敬意と感謝を伝えたいと思います。今回の試合は中止となりましたが、戦いは続きます。これからも国内のバスケの熱気を絶やさぬよう、共に戦っていきましょう」とコメント。

 東野智弥技術委員長は「今回の中止に関して、国際試合をしばらく行えていないこともあり、強化の観点では非常に残念に思います。『日常を世界基準に』と常に発し続けているように、国内での活動が主となる今こそ、世界レベルを常に意識した、プレーの激しさや強いメンタルを選手たちが発揮し続けることを後押ししていくべく、尽力し続けてまいります。そして160日後に迫ったオリンピックまでに、いま海外で活躍している選手が合流し、世界を驚かせるチームにしていきたいと思っております」と話した。

 また、フリオ・ラマスヘッドコーチは以下のとおりコメントしている。

「今回の中止に関しては、直前の連絡だったので驚くと同時に、非常に残念に思っています。去年の2月からカウントすると約1年間、日本代表としての活動ができていない状況が続いていました。今回も新型コロナウイルス感染症の影響でスケジュールを変更しないといけないという状況が続き、予定を組むことができないという大変なことの連続でした。今後の予定としては、オリンピックとその後に控えるFIBAアジアカップに向けてしっかりと準備を行っていくとともに、それぞれの大会前に行われる強化合宿や試合においては、今までの期間の分を取り返す気持ちで、濃い内容の準備ができるように努めます。今後も様々な状況に直面するかとは思いますが、耐え抜くという強い気持ちと折れない心を持って、結果を求め、高い意識で準備を進めていかなければならないと考えています」

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