2022.02.22

「男子日本代表の文化を変えたい」…コーリー・ゲインズアソシエイトHCが所信表明

先日男子日本代表のアソシエイトヘッドコーチに就任したコーリー・ゲインズ氏[提供]=日本バスケットボール協会
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 先日男子日本代表のアソシエイトヘッドコーチに就任したコーリー・ゲインズ氏が21日、オンライン取材に応じた。

 現在56歳で祖母が日本人の同氏は、現役時代ニュージャージー・ネッツ(現ブルックリン・ネッツ)やフィラデルフィア・セブンティシクサーズなどNBAチームでプレーし、1997-98シーズンには日本リーグのジャパンエナジー・グリフィンズに所属した経験を持つ。

 現役引退後は指導者に転身し、2007年から指導したWNBAのフェニックス・マーキュリーでは2度優勝に導いた。退任後はNBAでアシスタントコーチを務め、2019年からはワシントン・ウィザーズで八村塁を指導した。

 ゲインズ氏は2016年に女子日本代表のアドバイザリーコーチを務めた経験がある。当時はトム・ホーバス氏はアシスタントコーチだったがそういった関係性もあったため、「彼との関係性は長く、今回の話は自然と進んだ」と説明。そして「ホーバスのやりたいことはすごく理解しているし、それをやるためのツールはあると思っている。時間はかかるが成し遂げられると思っている」と意気込みを語った。

 ホーバスHCは男子代表の指揮官に就任後、コート上でのスペースを広く取ってリング付近と3ポイントシュートを多投するスタイルを取り入れた。NBAでもこのスタイルが主流となっているが、経験豊富なゲインズ氏も「データの観点から見てもいいと思う」と話す。

「現代のバスケットはどんどんスペースを使ってプレーヤーを広げている。NBAでもインサイドにボールをあずけてスコアできるのは数人。日本の強みを考えた時に、インサイドを支配できる選手はいないのでドライブのスペースを与えるのは利点だと思う」。

 新たなスタイル浸透のため日本代表へ招へいされたゲインズ氏は、戦術面に加え代表の文化を変化させたいと話す。

「ゲームに対するアプローチやコートに立つ時のマインドセットを変えたい。1日の中で上達するために、必ずベストを尽くす。何かを成し遂げるためにはアグレッシブな姿勢がすごく大事。女子日本代表ではある時期に『追われる立場じゃなくて相手を探しにいく。相手を狩りに行く』という変化を感じた。今回もそれをやろうとしている」。

 ホーバスHCとともにさまざまな変革をもたらそうと意気込むゲインズ氏。男子日本代表は今後どのように変化していくのか、一挙手一投足に注目が集まる。

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