2019.03.01

Wリーグファイナル…JX-ENEOSは11連覇の快挙なるか、それとも三菱電機が初優勝を飾るか

Wリーグのプレーオフ・ファイナルは2日から大田区総合体育館で開催[写真]=田島早苗
取材歴15年目でミニバス、中学、高校、大学、トップリーグに日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

 第20回Wリーグのプレーオフ・ファイナルが3月2日から始まる。ファイナルは2戦先勝方式で、対戦カードはJX-ENEOSサンフラワーズvs三菱電機 コアラーズ。13年連続ファイナル進出のJX-ENEOSに対し、三菱電機は初と平成最後のWリーグファイナルはフレッシュな顔合わせとなった。

 JX-ENEOSは昨シーズンの優勝で、シャンソン化粧品シャンソンVマジックが持つ10連覇のタイ記録に並んだ。そのため、今シーズンは史上初となる11連覇を目指す。

 過去10シーズン、ファイナルでのJX-ENEOSの成績は以下のとおり。

【2008-09シーズン vsシャンソン化粧品シャンソンVマジック】
〇73-66
●71-74
〇102-68
〇107-105

【2009-10シーズン vsトヨタ自動車 アンテロープス】
〇62-59 
〇83-66
〇81-58

【2010-11シーズン vsトヨタ自動車 アンテロープス】
〇76-65

【2011-12シーズン vsトヨタ自動車 アンテロープス】
〇77-74
〇77-60
●51-82
〇77-66

【2012-13シーズン vsトヨタ自動車 アンテロープス】
〇76-53
〇81-74
●65-73
〇72-61

【2013-14シーズン vsデンソー アイリス】
〇59-55
〇73-71
〇71-68

【2014-15シーズン vs富士通 レッドウェーブ】
〇77-51
〇73-57
〇60-56

【2015-16シーズン vs富士通 レッドウェーブ】
〇71-54
●78-103
〇72-59
〇75-66

【2016-17シーズン vsトヨタ自動車 アンテロープス】
〇84-53
〇74-63
〇75-51

【2017-18シーズン vsデンソー アイリス】
〇71-59 

 昨シーズンのみ一発勝負のトーナメント方式で、それ以外はいずれも3戦先勝方式(※2010-11シーズンは東日本大震災により1試合のみの開催)であったが、目を引くのがどのシーズンも初戦を制しているということ。JX-ENEOSの選手たちは常々「初戦が大事」と、口をそろえるが、まされにそれが結果として現れているといえるだろう。初戦に勝つことで一気に立場を優位にするのだ。

 渡嘉敷来夢、岡本彩也花、宮澤夕貴、藤岡麻菜美、梅沢カディシャ樹奈がスターターを務める今季のJX-ENEOSは、セミファイナルのデンソー戦では2試合ともに4人が2ケタ得点を挙げるなどバランスの取れた布陣。193センチで大黒柱の渡嘉敷がインサイドで強さを発揮し、アウトサイドではオールラウンダーの宮澤が3ポイントシュートを沈め、司令塔の藤岡も好アシストで得点を演出するなど盤石の戦いを見せる。さらに相手にとって厄介なのが、6番手で出場する吉田亜沙美の存在。今シーズンより、志願してスターターを後継者の藤岡に譲ったが、安定したゲームメイクは健在で、ポイントガードではなく、2番ポジションで出場した際は持ち味の得点力を発揮し次々とシュートを放つのだ。ディフェンスでの貢献はもちろんのこと、このキャプテン吉田を中心に隙のない戦いで常勝軍団は偉業達成を狙っている。

セミファイナルでは2本の3ポイントを決めてみせた渡嘉敷来夢[写真]=田島早苗

 対する三菱電機は、ファイナル進出がチーム史上初ならば、セミファイナルも16年ぶり。古賀京子ヘッドコーチが選手時代にセミファイナルを経験しただけだ。だが、プレーオフではクォーターファイナルのトヨタ紡織サンシャインラビッツ戦、セミファイナルのトヨタ自動車と死闘を演じ、接戦を勝ち抜いてきた。

 エースの渡邉亜弥を筆頭に、インサイドではベテランの王新朝喜と4年目の西岡里沙が奮闘、シューターの根本葉瑠乃や得点力あるガードの川井麻衣らが躍動した。また、登録選手の平均身長176.2センチはリーグナンバーワンという高さ。181センチの小菅由香、180センチの櫻木千華、ルーキーで185センチの竹原レイラらが後ろに構えているのは大きい。

勢いに乗る三菱電機は、高さで主導権を握りたい[写真]=田島早苗

 そして何より『チーム力』から来るタフさ、粘り強さがあり、今は勢いもある。レギュラーシーズンでの対戦成績は61-89、67-78と2戦ともにJX-ENEOSに敗れているが、JX-ENEOS同様にインサイドとアウトサイドがバランスよく攻め、加えて外角シュートが当たればチャンスは十分にあるといえる。

「楽しんでバスケットをすることと、応援してもらえる、魅了できるようなプレーができれば」と、渡邉はファイナルに向けて抱負を語る。

 迎え撃つJX-ENEOSの吉田も「ディフェンスからブレイクを40分間徹底してやることが大事になってくると思います」と、気を引き締め直す。

 明暗を分けると言っても過言ではない注目の初戦、ティップオフは明日(3月2日)の13時だ。

写真・文=田島早苗