2021.10.11

【Wリーグ注目選手】山梨QB・富田愛理「チームでは、私が一番ペイント内で戦わないと」

高さを武器にセンターとして体を張る富田愛理 [写真]=バスケットボールキング編集部
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 いよいよ10月16日より第23回Wリーグが開幕する。東京オリンピックや女子アジアカップに出場した選手をはじめ、それぞれが頂点を目指して挑む新シーズン。バスケットボールキングでは全13チームの注目選手にインタビューを行った。

 第4回は2シーズン目を迎える山梨クィーンビーズの富田愛理。ルーキーイヤーの昨シーズンは、全20試合でスタメン出場と1年目から主軸を担った。センターとして攻防において奮闘する富田は、2シーズン目でのさらなる飛躍を誓う。

――ルーキーイヤーとなった昨シーズンの感想をお願いします。
富田 試合に出る機会をいただき、その中で失敗したことも多かったのですが、それも含め、良かったことも悪かったこともたくさん経験を積ませてもらった1年でした。

――1シーズンを戦って感じたことは?
富田 私がこのチームでやるべきことが明確になりました。例えば、チームの持ち味であるディフェンスからの速い攻めに関していえば、ブレイクを出す時に私が先頭を走ればチームも盛り上がるし、流れが来る。そういったことは今シーズンも続けていきたいです。

 それと、私より体格が良く、高さもある選手に対して、リバウンドやペイント内の強さではまだ足りていないところがあると実感しました。明確になったことは、次に生かしていきたいですね。

――昨シーズンは、髙田真希(デンソーアイリス)をはじめ、日本代表選手ともマッチアップしました。
富田 高さやスピードがあり、もちろん体の強さもある。それはわかってはいたし、想像もしていたのですが、それを上回る“すごさ”がありました。でも、そこで弱気にならずに、そういった相手に対してどう対応するかというのは考えながら戦えたと思います。

――その髙田選手も在籍した名門の桜花学園出身です。ただ、高校時代はあまりプレータイムをもらえませんでした。その悔しさがバネになっているのでは?
富田 そうですね。試合に出られなかった悔しさはありますが、そういった経験ができて逆に良かったなとも思います。それがあるから、今も頑張ろう、努力し続けようと、継続する行動につながっています。

――桜花学園の仲間には負けたくない気持ちもありますよね。
富田 もちろんあります。先輩も後輩も同級生も、全国優勝に貢献したメンバーたちと同じ舞台に立てるというのは昨シーズンもすごく感慨深いものがあったし、この舞台で表現できる機会を与えてもらっているからこそ、頑張らないといけないと思っています。

――富田選手の頑張りは、中学や高校で悔しい思いをしている人たちへのメッセージにもなります。
富田 どの学校でも試合に出られず悔しい思いをしている選手はいると思います。でも、続けていれば、同じ舞台に立って気持ちをぶつけられる機会が来る。それを自分の姿で見せていきたいですね。といっても、まだ全然、足りないことが多いのですが…。

 私は高校3年間、試合には出られなかったけれど、桜花学園で練習したこと、3年間続けてきたことは自分のバスケット人生の財産になっています。桜花での3年間は無駄ではないし、自分のプレーに今でも何かしらの影響を与えています。

――Wリーグの話に戻って、シーズンに向けて取り組んでいることはありますか?
富田 昨シーズンの課題の一つにペイント内のリバウンドがあります。チームでは、私が一番ペイント内で戦わないといけないと思っているので、自覚をもって練習に取り組んでいます。

――今シーズンはどんなプレーを見せていきたいですか?
富田 もともとディフェンスで激しく当たり、そこからの速い攻めが持ち味のチームなので、今シーズンもそこはたくさん出せたらいいなと思ってます。

やる気が出た時は料理も頑張ります!
「韓ドラを見たり、テレビ見たり、携帯いじったり。たまにちょっとやる気が出たら料理をします」
 自称・インドア派の富田は、休みの時は家にいることが多い。『コレ!』という得意料理はないが気持ちが乗った時はキッチンに立ち、腕をふるうそうだ。シーズン前にうまくいった料理の一つが『キッシュ』。職場の先輩に教えてもらったレシピで作ったたため、出来上がった後は、その先輩にもしっかりおすそ分けをしたという。「やる気が出たらめちゃくちゃ頑張って」作るけれど、本当は、「食べる方が好きです(笑)」とのことだ。

昨シーズンは新人ながら全試合スターターとして出場した [写真]=Wリーグ

取材・文=田島早苗

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