2021.10.12

【Wリーグ注目選手】新潟・中山樹「責任感を持ってシーズンに臨みたいです」

ケガから復帰したポイントゲッターの中山樹[写真]=バスケットボールキング編集部
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 いよいよ10月16日より第23回Wリーグが開幕する。東京オリンピックや女子アジアカップに出場した選手をはじめ、それぞれが頂点を目指して挑む新シーズン。バスケットボールキングでは全13チームの注目選手にインタビューを行った。

 第6回は新潟アルビレックス BBラビッツの中山樹。高校、大学時代から点取り屋で、新潟でも攻撃面での貢献が大きい選手だ。昨シーズンはケガにより前半戦は戦線離脱となり、出場は後半戦の6試合のみ。それだけに復帰を遂げて臨むシーズン、オールラウンドにプレーする中山の奮起に期待がかかる。

――昨シーズンは、ケガの影響もあり途中からの参戦でした。
中山 個人としては前半戦をケガで試合に出られず、すごく苦しいというか、つらいシーズンでした。それでも、後半戦は復帰でき、うれしかったです。昨シーズンはヘッドコーチが変わったことで新しいバスケットスタイルになり、後半戦の6試合は、プレーしていてもすごく楽しかったです。

――6試合の中で意識したことは?
中山 前半戦は、チームがなかなか勝てず、苦しい状況でした。でも、私を含めてケガをしていた選手が戻ったことで、後半戦は『ラビッツ変わったな』と思ってもらえるように、試合に出たら最初からアグレッシブに行こうと考えていました。

――前半戦はどのような気持ちで見ていましたか?
中山 人数がそろわない中、練習でも5対5がなかなかできていなかったので、チームを助けてあげれなかった、チームの力になれなかったことがすごく悔しかったです。私はドライブに行くなど、点にからむことを強みとしているので、後半戦は私がもっと点を取りにいかなければいけないと思っていました。

――後半戦を戦っての手応えを教えてください。
中山 復帰戦は、点にもからめていたので、そんなに悪くなかったと思います。でも、波がすごくあったので、今シーズンは一シーズンを通して波がないようにしていきたいです。

――今のケガの状況は?
中山 昨シーズンは復帰したとはいえ、痛みがなくなっただけで、完治はしていませんでした。シーズンを終えて医者の勧めもあり、4月にオペをしました(右股関節唇損傷)。しっかりシーズンを戦うにはその方がいいと私自身で思ったこともオペを決めた理由の一つです。開幕にはしっかり間に合わせたいと思いますし、シーズンが始まったら離脱しないように、戦い抜ける体作りをしています。

――体作りで取り入れてることはありますか?
中山 私は体幹があまり強くないので、体の使い方や走り方、着地などに問題がありました。ケガをした時に自分の体をもう一度見つめ直す機会だと思い、リハビリ中に走り方や筋力的な強化を行ってきました。

――チーム練習に参加できていない間、練習を見ながら得たこともあったのではないですか?
中山 ヘッドコーチが変わって2年目、今シーズンは大きいセンターもいないので、昨シーズンとはまた違うプレースタイルになります。そういった点で外から練習を見ながら、『入ったらこういうことをしたらいいな』などの気付きはありました。コートの中でいると見えにくいこともあると思うので、すごく勉強になるというか、良かったなとは思っています。

――今シーズンの意気込みをお願いします。
中山 強みはスピードのあるプレーだと思っているので、私がドライブを仕掛けて、アシストや得点にからんでいけるようにしたいと思っています。4年目になるので、しっかり責任感を持って今シーズンに臨みたいです。

同郷のNBA選手は「全力応援」
 中山の出身は香川県の善通寺。「善通寺はうどん屋がいっぱいあります。香川のイメージって、イコール(=)”うどん”となってますよね」と中山は言う。その香川県出身といえば、NBAプレーヤーの渡邊雄太(トロント・ラプターズ)だ。中山より年齢が一つ上の渡邊は尽誠学園高校、中山は英明高校と2人とも地元・香川県の高校でプレーした。

「同じ会場での試合も多かったので、尽誠の試合は見ていました。尽誠自体オーラがあるのですが、渡邊さんはダンクもしているし、活躍もしている。なんか一人だけ違うというか。昨年、(ラプターズと)本契約に至った時はもう感動でした。全力で応援しています」と、同郷のスターは中山にとっても特別な存在のようだ。

オータムカップではアグレッシブにプレーをした中山[写真]=Wリーグ

取材・文=田島早苗

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