2022.10.14

【Wリーグ開幕特集】積み重ねた経験を生かし、“開花”のときを迎えたトヨタ紡織

トヨタ紡織をリードする東藤(左)と加藤 [写真]=兼子慎一郎、Wリーグ
中学や高校、大学などの学生バスケットをはじめ、トップリーグや日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

第24回Wリーグは10月19日、国立代々木競技場第2体育館で行われるトヨタ自動車アンテロープスとENEOSサンフラワーズの一戦で開幕。新たに姫路イーグレッツが加わり、14チームによるリーグ戦がスタートするとする。ここではその14チームを紹介。激しい戦いの火蓋が切られる前に、チーム状況を確認してほしい。

文=田島早苗

 ここ数シーズンで着実に力をつけ、安定した力を発揮しているトヨタ紡織サンシャインラビッツ。新たなシーズンでは、さらなる大きな飛躍のシーズンとなる可能性を秘めている。

 その理由の一つが、6位で終えた昨シーズンから主力に大きな変動がないこと。過去2、3シーズンをともに戦ってきた選手たちが、さらに連携を深め、プレーの精度を高めてシーズンに臨むことができるのだ。

 チームのエースを担うのは、4年目となる21歳の東藤なな子。東京オリンピック銀メダリストで、9月の「FIBA女子ワールドカップ2022」でも全試合をスターターとして出場した。

 また、174センチながらボール運びもこなすスモールフォワードの齋藤麻未やシュート力に定評のある加藤優希、リング下を主戦場とするセンターの白慶花にスピードあふれるプレーが魅力の平末明日香、鋭いドライブが特長の坂本美樹など、昨シーズンも主軸を担っていた選手たちが今シーズンも元気な姿を見せている。

スピードあふれるプレーが魅力の平末 [写真]=Wリーグ


 東藤や齋藤、平末らは3、4年目の選手たち。なかなか越えられないベスト4の壁をその選手たちが肌で感じ、試行錯誤しながら戦い、積み重ねてきた“経験”は大きな財産となっている。それだけに、その経験を今シーズンにしっかりと生かしたいところだ。

 さらに、今シーズンはトヨタ自動車アンテロープスから河村美幸が加入。接触をいとわず、リング下での執拗なディフェンスや粘り強いリバウンドなど献身的なプレーが光る河村は、シャンソン化粧品シャンソンVマジックで6シーズン戦った後に、トヨタ自動車で3シーズンプレーした。トヨタ自動車ではリーグ優勝にも貢献している彼女の存在は、インサイドに大きなプラスになるといえるだろう。

トヨタ自動車で優勝経験を持つ河村が加入 [写真]=Wリーグ


 他にも、高確率で3ポイントシュートを沈める飯島早紀や力強さとしなやかなプレーを持ち合わせる佐坂樹、そして外角シュートを得意とする新人の平下結貴など、戦力は充実。チーム全員で高みを目指す今シーズン、トヨタ紡織は最も目が離せないチームとなりそうだ。

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