2023.01.11

卯年のトヨタ自動車・山本麻衣が新年の抱負…「小さいことから毎日コツコツと」

Wリーグ3連覇を目指すトヨタ自動車の司令塔である山本[写真]=W LEAGUE
中学や高校、大学などの学生バスケットをはじめ、トップリーグや日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

 2023年は卯年。2022-23シーズンのエントリー選手では、36名が卯年生まれの『年女』となる(アーリーエントリー含む)。

 その一人がトヨタ自動車アンテロープスの山本麻衣だ。昨シーズンは、トヨタ自動車のWリーグ2連覇に大きく貢献し、プレーオフMVPを獲得。3ポイントシュートや1対1のスキルに優れる攻撃型のポイントガードである。

 ミニバス、中学、高校と3カテゴリーで日本一を経験し、世代のトップを走ってきた山本は、桜花学園高校(愛知県)卒業後、トヨタ自動車に入団。今シーズンで5シーズン目となり、ここまで12試合を戦い、全試合でスターターとして出場。一試合平均得点は10.4得点、アシストでは4.1本という数字を残している。ディフェンスもタフな動きで貢献するなど、今やチームにとっては欠かすことのできない存在だ。

 また、日本代表では2019年に「FIBA 3x3 U23 ワールドカップ2019」で優勝と大会MVPを獲得するなど、3x3で実力を発揮。東京オリンピックにも3x3女子日本代表として出場した。そして昨年秋には5人制の女子日本代表の一員として「FIBA女子ワールドカップ2022」に初参戦。世界のトップ選手を相手に奮闘した。

 そんな山本にとって2023年最初の試合は1月2日のアイシンウィングス戦。77-51で勝利し、「チーム全員で勝ち切ることができ、いいスタートが切れたので良かったです」と、笑顔を見せる。

 だが、この試合は、山本自身は無得点だったため、「まだスタートできてないですね」と苦笑いも。翌日の2戦目でも3得点にとどまったが、続く東京羽田ヴィッキーズとの試合では、1戦目で3ポイントシュート6本を沈めて18得点をマークするなど、昨年と変わらず高い得点力を発揮した。

山本はトヨタ自動車でも女子日本代表でもさらなる飛躍が期待される選手[写真]=W LEAGUE

 チームは12月中旬に行われた皇后杯で、優勝を目指していたものの準々決勝で敗退。そこからミーティングを重ね、「自分たちがやってきたことは間違えていなかったけれど、それが試合で発揮できなかったという再確認をしました。練習の取り組み方など、全員で意識しながら変えていこうとなりました」と、山本は言う。実際のプレーに関しては、「ディフェンスの強度をもっと上げることと、ボックスアウトの徹底」をチームで意識してきたそうだ。

 山本個人としても、「自分が点数を取るだけではなく、周りをしっかりと見ることができるように。判断良くできるようしようと思ってゲームに入っています」と、意気込む。

 2023年はWリーグ3連覇や2024年のパリ・オリンピックにもつながる大事な年。

「いろいろなことにチャレンジするのは今まで通りですが、それをしっかり成し遂げられるように。小さいことから毎日コツコツとやっていきたいと思います」と、山本。

 最後に、干支であるウサギを引き合いにして『新年の誓い』をお願いすると、一瞬悩んだのちに、このような言葉で締めてくれた。

「苦しいときもあると思うけれど、ウサギのようにぴょんぴょんと課題を克服して、しっかり自分が成長できるような一年にしたいと思います」

文=田島早苗

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