2018.04.24

52名によるサバイバルレースがスタート。ホーバスHC「日本の女子は力があることを再確認」

強化合宿に参加している女子日本代表の選手たち [写真]=山口剛生
バスケットボールキング編集部。取材歴は20年を数え、これまで主に中学、高校、女子日本代表をカバーしてきた。また、どういうわけかあまり人が行かない土地での取材も多く、今年も氷点下10度を下回るモンゴルを経験。Twitterのアカウントは @m_irie3

 4月24日、平成30年度女子日本代表候補選手による強化合宿の模様が報道陣に公開された。それに先立ち行われた記者会見では、「昨年アジアカップ3連覇の偉業を達成したが、今年はアジアチャンピオンのプライドを持ってワールドカップ、アジア競技大会に挑むことになる。女子日本代表は国際バスケットボール連盟からも高い評価を受けており、それは他の国からも同様。今ではマークされる立場になっているが、その中で日本らしい戦い方を見せてほしい」と、日本バスケットボール協会の三屋裕子会長は期待を込めて激励の言葉を送った。

 平成30年度の女子日本代表チームは、9月にスペインで行われる『FIBA女子ワールドカップ2018』と8月14日に開幕する『第18回アジア競技大会』に向けた2チーム体制を敷くことになった。第1次、第2次合宿では過去最大となる52名の候補選手が代表チームの残るためのサバイバルレースを行うこととなる。

 すでに4月15日から第1次合宿はスタートしているが、トム・ホーバスヘッドコーチは「改めて日本の女子は力があることを実感している」と言葉に力を込めた。「今回は実績のある吉田亜沙美や大崎佑圭(ともにJX-ENEOS サンフラワーズ)などはコンデイション不良のために参加していないが、主力がケガをしても層が厚いから目標を変更する必要はない。全員が(日本のバスケに欠かせない)速さやシュートを力を備えており、チームに残りたいという強い気持ちを持っている」と、満足した表情を見せた。

チームの指揮を執るホーバスHC [写真]=山口剛生

 さらに「大学生や高校生という若い選手が思ったよりいい。楽しみであり、未来は明るいと思う」と新戦力に期待を込めた。また、それだけに「自分の仕事(選手選考)は難しくなった」と苦笑いを浮かべていた。

 アジア大会チームを率いることになった薮内夏美ヘッドコーチは「アジア大会で日本は過去3大会銅メダルで終わっている。今年は必ず金メダルを獲得するという強い気持ちで挑みたい。アジアのチャンピオンは日本であるというプライドを持って、ワールドカップに出場するチームと切磋琢磨してチーム力を高めたい」と抱負を語った。

 公開された練習では約1時間の基本練習のあと、昨年のアジアカップに出場した主力各選手が2つのコートに分かれ、5対5の実戦練習が行われた。その目的はもちろん生き残りをかけたトライアウト。各選手は自分の持ち味を発揮するべく、コート上で自分のプレーを表現して、スタッフ陣へのアピールを忘れなかった。

5対5では選手それぞれが自身の持ち味をアピール [写真]=山口剛生

 練習後、メディアへの対応を行った渡嘉敷来夢(JX-ENEOS)は、「まだ選考段階なので、代表への想いが出る合宿になってます。みんな代表になりたいという気持ちで臨んでいるのがわかります。そんなみんなに代表で経験してきたことを伝えるのも自分の役割だと思っています」と、今回の合宿の意義を語った。そして、「今回はワールドカップでメダルが欲しいので合宿の最初から参加することを決めました。自分たちの課題や長所を知るにはいい機会だと思いますし、それが2020年の東京オリンピックでもメダル獲得を目指します」と、地元開催のオリンピックに向け、今年の代表活動の重要性についても話した。

メダルへの意欲を示すエースの渡嘉敷 [写真]=山口剛生

 今後の予定は、第1次合宿が4月25日まで、第2次合宿が5月1日から7日まで行われ、ここでワールドカップを目指すメンバーとアジア大会に向けたメンバーが振り分けられることになっている。代表入りを目指す選手たちのサバイバルレースはまだまだ続く。

文=入江美紀雄