2019.07.25

U19日本代表がW杯ベスト8進出…頼もしさを感じさせるポイントゲッター東藤なな子「まだできます」

ハンガリーとの決勝トーナメント1回戦で両チーム最多21得点を挙げた東藤なな子 [写真]=田島早苗
中学や高校、大学などの学生バスケットをはじめ、トップリーグや日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

 7月24日に行われた「FIBA U19女子バスケットボールワールドカップ2019」の決勝トーナメント1回戦。日本はハンガリーと対戦し、76-68で勝利した。

 この試合、前半を終えて12点のリードを奪った日本だが、後半に入ると、ハンガリーの追い上げに遭う。それでも幾度となく悪い流れを断ち切る働きを見せたのが東藤なな子(トヨタ紡織 サンシャインラビッツ)だ。

「調子は良かったと思います。集中力を切らさずにシュートにも行けたと思います」という東藤は、両チーム合わせて最多となる21得点を奪取。「萩原(美樹子ヘッドコーチ)さんが『東藤の1対1』と言ってくれたことで積極的に行けたところもありました。でも、もう少しディフェンスを見て攻めれたところもあったかなと思います」と、試合を振り返った。

 また、この試合は野口さくら(シャンソン化粧品 シャンソンVマジック)が体調不良で不出場。「ハル(野口さくら)の分を埋めないといけないし、ハルの分までという思いで戦いました。得点もそうですが、ディフェンスでもいつもカバーしてくれていたので、今日はより視野を広く持って守らないといけないなと思っていました」とも語った。

野口を欠く中、攻守両面でチームの勝利に貢献 [写真]=田島早苗

 昨年の「FIBA U18 女子アジア選手権大会」でも活躍を見せた東藤。だが、この大会中に所属するチームがウインターカップ予選に敗れ、高校最後のウインターカップは無念の不出場となった。それでも、アーリーエントリーでトヨタ紡織の一員としてWリーグに参戦すると、デビュー戦でいきなり13得点。勝利に貢献する働きで、その存在感を示した。

 オフェンスだけでなく脚力を活かしたディフェンスやリバウンドも東藤の特長。接触を嫌がらず、大きな相手に挑んでいく姿はまさに“エース”といったところ。「東藤と今野の2枚看板」(萩原HC)という今回のチーム。今野紀花はまだ本調子とはいかないが、「(今野は)段々と調子も上げていると思うし、私の役割は得点を取ることとディフェンスをすることというのがハッキリしているので、まずはそれをブレずにやりたいと思います」(東藤)と、準々決勝以降を見据える。

 東藤はハンガリー戦での21得点のみならず、予選ラウンド3試合でもしっかりと2ケタ得点をマーク。攻防において冴えを見せるが「絶好調?」の問いには、「いや、まだできます」と、頼もしい言葉が返ってきた。

 ハンガリー戦に勝利し、準々決勝へと駒を進めた日本。休息日を挟み、26日はベルギーとの準々決勝に臨む。ベルギーはヨーロッパ5位で出場しているものの、大会初日にはアジア1位の中国を破っており、高さもあるだけにやはり手強い相手。「日本のスピードをどれだけ活かしてやれるか、最後まで走り切れるかだと思います」と、東藤も気を引き締め直していた。

準々決勝はベルギーとの一戦 [写真]=田島早苗

文・写真=田島早苗

【試合結果】決勝トーナメント1回戦
日本 76-68 ハンガリー(@タイ・ジャパニーズ・ユースアリーナⅠ)
JPN|19|18|20|19|=76
HUN|15|10|22|21|=68

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