10月1日、「FIBA 女子アジアカップ 2019」で優勝し、アジアカップ4連覇を成し遂げた女子日本代表チームが都内で優勝記者会見を実施した。
会見には日本バスケットボール協会(JBA)会長の三屋裕子氏、技術委員長の東野智弥氏も登壇。三屋会長は、まずトム・ホーバスヘッドコーチ、キャプテンの髙田真希(デンソー アイリス)に花束を贈呈し、アジア4連覇を達成した代表チームを称えた。
「今まで4連覇したチームには韓国と中国がいますが、(日本は)前回大会から世界ランク3位のオーストラリアが入った中での2連覇。これは特出すべきことだと思っています」。また、三屋会長は日本代表が優勝した29日にアルバルク東京が「FIBA Asia Champions Cup 2019」で優勝したことにも触れ、「JBAにとってはたいへん嬉しい日となりました」とコメントした。
「女子はすでにアジアを飛び越えて世界に手が届いています。十分に世界と戦える力がこの大会を通じて選手たちも感じたのではないかと思いますし、ある意味成熟期に入っています。またまだ課題はあると思いますが、来年のオリンピックは彼女たちが一番ほしいメダルを取りにいけばいい。私たち協会は最大限にバックアップするだけです。今年は男子の代表に注目がいきましたが、ぜひ女子にも注目していただきたいです」
続いてマイクの前に立ったホーバスHCは、大会を通じての「出だしの悪さ」を指摘したが、「大会前からいい準備ができていた。周りは本当に優勝できるかと不安だったと思うが、自信がありました」と明かした。「優勝したけど日本のベストバスケットボールをまだできていない」とも話し、「これからも間違いなくレベルアップできるので、オリンピックは金メダルという目標を達成できる。これからも楽しみです」と笑顔を見せた。
キャプテンとしてチームを引っ張った髙田は開口一番、「やりました!」と口にし、約1週間で5試合を戦い抜いて頂点に立った喜びをこう総括した。
「大会をとおしてチームが1つになっていくのを実感しました。試合もそうですし、環境面も含めて選手たちはタフに戦いましたし、スタッフの皆さんの献身的なサポートなしでは、この結果はなかったと思う。本当にチーム一丸となって戦えたことが嬉しかったです。まだまだ自分たちが納得いく試合ができていないので、これに満足せずに一人ひとりレベルアップして、もう一度練習からがんばっていきたい。目標はさらに高いところにあるので、これからもサポートよろしくお願いします」
日本代表としては今後、東京オリンピックを見据えての活動が中心となる。しかし、「まずは3日後に開幕するWリーグを一生懸命戦いたい」と渡嘉敷来夢(JX-ENEOSサンフラワーズ)が会見で言ったように、選手たちは所属チームに戻り、21回目のWリーグを迎える。
「確実にレベルが上がった」(ホーバスHC)アジアカップを制して自信をつけた仲間同士が、4日からはライバルとしてどんな戦いを見せるのか。今後も女子の活躍に注目してほしい。
文=小沼克年