東京オリンピックを見据え、女子日本代表が今年度初の強化合宿を11月5日から行っている。
新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、味の素ナショナルトレーニングセンターでのメディア向け公開練習はないが、11月9日には、オンラインでの取材が行われた。
「コロナウイルス感染症の問題で仕方がないがのですが、長い間、合宿をしたいと思っていました」と日本代表の指揮官としての思いを語ったのはトム・ホーバスヘッドコーチ。
今回の合宿では小池遥(シャンソン化粧品シャンソンVマジック)や小菅由香(三菱電機コアラーズ)らをはじめ、代表候補に初選出された選手も多く、「若い選手がたくさん入ってきて、新しいオフェンスやディフェンスの動きを取り入れています」とホーバスヘッドコーチ。だが、合宿のテーマについては、「シューター、ポイントカード、バックアップセンターを探していて、今回は本当に『トライアウト』。みんながトライアウトモードです」ときっぱりと語った。
「ベルギー(「FIBA 東京 2020 オリンピック予選大会(OQT)」/2月開催)で日本は良いバスケットをしたので、東京五輪の延期は私自身は残念です。でも、宮澤(夕貴/ENEOS)は膝を悪くしていたので、今年オリンピックが開催されていたら大変だったかもしれない。そういった意味では(選手それぞれ)ケースバイケースだったと思います」と東京オリンピックの延期について感想を語ったトム・ホーバスヘッドコーチ。
取材では、「FIBA 東京 2020 オリンピック予選大会(OQT)」に出場していた大﨑佑圭(引退)や吉田亜沙美についても質問が及び、吉田に関しては、「2カ月前に(吉田)話をしましたが、その時には、彼女の気持ちが足りないと感じました。それから話はしていません」と近況を語った。
取材時は、5日目の練習を終えたところだったが、「みんなの顔を見ることができてうれしかったです。若い選手や初めて参加する選手のエネルギーもあり、最高です。楽しいです」と声を弾ませたホーバスヘッドコーチ。
次回の合宿は、来年2月を予定しており、今回の合宿で取り入れた新たなオフェンスとディフェンスの動きを次回の合宿でブラッシュアップする予定だという。また、Wリーグのシーズンを終えた4月からは本格的なオリンピックへの強化を進めていきたいと指揮官は力強く語っていた。
文=田島早苗