2021.04.23

強い気持ちでサバイバルに挑む宮崎早織「“残りたい”というより“残してほしい”」

スピードが持ち味の宮崎早織[写真]=日本バスケットボール協会
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 2020-21シーズン、ENEOSサンフラワーズのメインガードとしてチームを盛り立てた宮崎早織。シーズンを終えた今は、女子日本代表候補選手として強化合宿に参加中だ。

 宮崎といえば、リーグ屈指のスピードを持つが、「スピードはどの選手にも日本国内では知られていることなので、自分自身が意識しているのは、緩急を付けること。スピードだけではなく、体の当て方などチェンジオブペースは工夫しながらやっています」と語る。また、「スピードは常にアピールしたいと思うのですが、それ以上にシュートに力を入れているので、ポイントカードでもアシストというよりは自分でも点を取っていけるところをトム・ホーバスヘッドコーチにはアピールしていきたいと思っています」と意気込んだ。

宮崎は得点力の高いポイントカード[写真]=日本バスケットボール協会

 同じポイントカードの吉田亜沙美、藤岡麻菜美らがENEOSを退団して迎えた2020-21シーズンは、相次ぐケガ人と、シーズン終盤には大黒柱の渡嘉敷来夢が膝のじん帯断裂により戦列を離脱。宮澤夕貴も肩の故障で本調子ではない中、「自分がやらないといけない、私にやらせてという気持ちが出てきたのが一番大きい」と宮崎は振り返る。そのシーズンでは、ベスト5(ガード部門)とプレーオフベスト5とのダブル受賞。司令塔として抜群の存在感を発揮した。

 日本代表の公式のリモート取材に参加した宮崎は、メンバー争いで生き残る自信はあるか?という問いに「ENEOSサンフラワーズに入って7年、今までつらいこともたくさんあったので、他の選手には負けないくらいいろんな経験をしてきました。(今シーズンは)すごく自信がすごくついたので、『残りたい』というより『私を残してほしい』と思っています。宮崎を使いたいと思ってもらえたらうれしいなと思いながら頑張っています」と、激戦のポジション争いにも意欲を見せた。

 サバイバルを勝ち抜くためのポイントに『自信』を挙げた宮崎。これまで積み重てきたもの、そして責任を負って戦い抜いた2020-21シーズンの経験は、戦いに挑む日本屈指のスピードスターを十分に後押しするものとなるだろう。

取材・文=田島早苗

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