2021.09.16

アジアカップ、そしてパリ五輪を見据えるオコエ桃仁花「日常を世界基準に」

3年後を視野に代表活動に励むオコエ桃仁花[写真]=W LEAGUE
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 9月27日からヨルダンで開催される「FIBAアジアカップ2021」。現在、同大会で4連覇中の女子日本代表は、5連覇を目指して9月10日から9月23日にかけて合宿を行っている。

 今回の合宿では、この代表活動でキャプテンに就任した林咲希をはじめとする宮崎早織、赤穂ひまわり、オコエ桃仁花、東藤なな子の5名のメダリストに加え、3人制代表で活躍した西岡里紗、馬瓜ステファニー、山本麻衣、さらにはWリーグの若手を中心とした5名の選手が招集された。

 インタビューに応じたオコエ桃仁花は、「今までの先輩たちが築いてきた4連覇という素晴らしい歴史があるので、5連覇できるように、今できることを全力で頑張りたい」と意気込む。加えて、個人のプレーについての目標を「3ポイントだけでなく、ドライブにもっと積極的に行く」と語った。

 また、オリンピックでの活躍が記憶に新しい同選手は、「私の場合、お父さんがナイジェリア人なので、ナイジェリアの家族だったり、ナイジェリアの有名な人からもメッセージが来て、オリンピックを通して、改めて全世界が見ていたんだなということを実感しました」と大会後の心境を告白した。

 そんなオリンピックの直後の代表活動となるが、「チームからは、3ポイントとドライブ。オリンピックとはまた違って、ドライブも求められています」と役割の変化を語った。さらに、アジアで戦う上での強みを「ディフェンスで自分より大きい相手を守ること」と話しており、オリンピックでの経験が自信になっているようだ。

 その一方、大きな大会が続くことで、心配される体調面については「コンディションは普通です(笑)」と余裕の表情を見せた。

変わる指揮官、変えるスタイル

 アジアカップに向けての代表活動を統括するのは、オリンピックで代表を率いたトム・ホーバス氏ではなく、東京医療保健大学のヘッドコーチを務める恩塚亨氏。両氏の違いについて、オコエは「トムさんの時は自分がこれをするっていうのが決まってたんですけど、恩塚さんのバスケットは、少しそこが和らいで、求められていることが増えたなと思います」と語る。

 前述の通り、ドライブが新たに求められている同選手は、チーム事情もさることながら、その裏側には「髙田(真希)選手をオリンピックで見させていただいて、辛い時とか点が止まっている時に点をとっていたので、そういう役割を自分もしたい」という思いがあることも明かした。

 そうした活動の中で、オコエはアジアカップだけではなく、パリ五輪で自身が中心になることも見据えている。「2メートルの選手が来ることを想定したフィニッシュの練習だったり、ディフェンスの時の体のかわし方だったり、そういう細かい部分」といった”世界基準”を常に頭に置き、「Wリーグに戻っても日常を世界基準にするなど、いろんなことを意識して3年後を迎えられるようにしたい」と話していた。

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