9月27日からヨルダンで開催される「FIBAアジアカップ2021」。女子日本代表は若手主体のメンバーを招集することを決め、東京オリンピックで銀メダルを獲得した林咲希、宮崎早織、赤穂ひまわり、オコエ桃仁花、東藤なな子の5名、3x3女子日本代表で活躍した西岡里紗、馬瓜ステファニー、山本麻衣の3名、さらにWリーグで活躍する5名の選手を集め、9月10日から9月23日まで合宿を行っている。

　先日のオリンピックに続き、今回の代表活動にも選出された東藤なな子は、インタビューの初めに「テレビなどで女子バスケを取り上げてもらえることが多くなり、やっぱり注目されているんだなと感じます」と、激闘を繰り広げた東京オリンピックを振り返った。

　新たな顔ぶれで迎えるアジアカップについて、同選手は「5連覇がかかっているので、優勝です」と目標を断言。強い意志が感じられるコメントだった。

　また、ヘッドコーチもこれまでとは異なり、今回の代表は普段は東京医療保健大学を指導する恩塚亨氏がコーチを務める。高校卒業後にWリーグに入ったため、大学バスケを経験していない東藤だが、「恩塚さんのバスケットは、いろんな選手にオールラウンドなプレーを求めていて、1対1もそうですし、3ポイントも打てる時に打てる」と語り、これを「自由度が高まった」と表現していた。

　一方で、最年少で代表に選ばれ続けていることにも注目が集まる東藤。同選手は、代表に選ばれ続けるために「得点力をもっとアップさせるために、今の持ち味である1対1でペイントアタックする力もそうですし、外角のシュートももっと確率を上げていきたいと思っています」と、オフェンス面での成長を目標に掲げていることも明かした。

　さらに、「オリンピック前から、フランスの（マリヌ・）ジョアネス選手は見て勉強していたので、実際に対戦して、肌で感じてみて、自分のやりたいバスケットに近いバスケットをやっているので、いい経験になりました」といい、弱冠20歳の東藤にとって、世界の舞台は非常に大きな収穫だったようだ。

　オリンピックを経験して、東藤は「日本代表の得点源として切り込んでいって、そこからのアシストや自分でフィニッシュまで持っていく力をつけていきたい」という将来像を持ったという。そのために、このアジアカップでは「（相手に）高さがある分、その高さに対して工夫してシュートまで持っていくとか、視野を広くしてアシストできるようにしていきたい」と語っていた。

　また、今回の代表は若手が主体となるため、国際大会での経験が浅い選手も少なくはない。つい最近まで世界を相手に戦っていた東藤は「上の世代の人たちから学んだのは、苦しい時に我慢する力とか決めきる力」と語り、「苦しい時間帯に決めきるというメンタルやプレーの選択は課題になってくるかなと思います」と懸念も語った。