2022.02.01

コート内外のあらゆる面でレベルアップを図るオコエ桃仁花「相手にとって嫌な選手に」

持ち味を発揮しつつ、ドライブにも磨きをかけている [写真提供]=日本バスケットボール協会
中学や高校、大学などの学生バスケットをはじめ、トップリーグや日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

 182センチのオコエ桃仁花(富士通レッドウェーブ)は、昨年秋に行われた「FIBA女子アジアカップ2021」で主軸として活躍。体の強さを生かしたインサイドでのシュートや軽やかに放つ3ポイントシュートなど、幅の広い攻撃を見せて、日本の大会5連覇に一役買った。

 今回、「FIBA女子バスケットボールワールドカップ2022 予選」(以下ワールドカップ予選)に向けた女子日本代表の候補選手にも名を連ね、現在は、選手選考も兼ねた合宿に参加している。

 チーム事情などで合宿の合流は少し遅れたものの、オンライン会見では、「アジアカップを経験し、恩塚(亨ヘッドコーチ)さんのバスケットに少し慣れていたこともあって、チームへはスムーズに合流することができました」とコメント。また、「個人的にはベテランの方と若手の融合がうまくいってるのではないかなと思います。チームの雰囲気もすごくいいので、それを継続してやっていきたいです」と合宿の感想も語った。

「相手にとって“嫌な選手”になりたい」と意欲を見せるオコエ。昨年夏の東京オリンピックや、アジアカップでも要所で決めていた3ポイントシュートはもちろんのこと、ドライブでもスキルを磨き、強さを持って臨みたいと意気込む。

「アジアカップを経験し、Wリーグでもその経験を生かしてドライブをすることが増えました。それが今回の合宿でも継続できていると思います」

 さらに「オリンピックで銀メダルを取ることができましたが、同じことをしていても、相手はもっと上を目指して練習していると思うので、同じバスケットではなく、質の高い練習をできるようにしたいです」とレベルアップへの思いは尽きないようだ。

「馬瓜ステファニー選手(トヨタ自動車アンテロープス)や、赤穂ひまわり選手(デンソーアイリス)など、同じ年齢の選手の存在はすごく刺激になっています。私たち、歳下の選手から(チームを)底上げできるように、プレーはもちろん、声を出すことやミーティング時の発言などもしていきたいです」と力を込めた。

「オリンピックの時は、自信がどんどんなくなってしまうのが(自分自身の)欠点だったので、とにかく自信を付けるためにコーチ陣に自分のいいところを聞いたり、自分から積極的にコミュニケーションを取るようにしたりしています」

「常に笑顔でプレーして、コミュニケーションを取ることが私は得意なので、積極的にコミュニケーションを取っていきたい」と自身の理想も語った。

 今シーズンは、Wリーグでも「自信を持つ」ことをテーマにし、着実に成長を見せている。明るい性格が持ち味でもある23歳のオールラウンダーは、「それを日本代表にもつなげたい」と、来る大会に向け、笑顔でさらなる飛躍を誓っていた。

取材・文=田島早苗

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