2020.02.14

車いすバスケ国際大会『大阪カップ』開幕!車いすバスケ女子日本代表がイギリス、カナダに敗れるも内容ある善戦

イギリス、カナダとの試合では粘り強いディフェンスが印象的だった女子日本代表 [写真]=斎藤寿子
新潟県出身。大学卒業後、業界紙、編集プロダクションを経て、2006年よりスポーツ専門ウェブサイトで記事を執筆。2011年よりパラリンピック競技を中心に、国内外で精力的に活動を開始。パラリンピックは12年ロンドン、16年リオ、18年平昌、アジアパラ競技大会も14年仁川、18年ジャカルタの各大会をカバーした。

 2月14日、丸善インテックアリーナ大阪では「国際親善女子車いすバスケットボール大阪大会」(大阪カップ)が開幕した。今大会には、女子日本代表のほか、世界選手権銀メダルのイギリス、同5位カナダの3カ国が参加。総当たりで2試合ずつ行い、順位を決定する。大会初日、ダブルヘッダーとなった日本は、イギリスに44-49、カナダに46-63で敗れた。しかし、高さとパワーを兼ね備えた世界を相手に、本番の東京パラリンピックでどう戦うのか、その“青写真”が見えたシーンも数多く見られた。

主力相手にも好守備が光ったイギリス戦

10日の練習試合での課題を修正して臨んだイギリス戦 [写真]=斎藤寿子


 10日の練習試合では8人のメンバーで戦いを余儀なくされたイギリスに対し、25-67と完敗を喫した日本。しかし、それが真の姿ではないことを示すかのように、今大会の初戦、12人のメンバーが揃ったイギリス相手に激しく競り合った。その最たる要因は、この数日で修正をかけたという守備にあった。

 第1クォーター、日本のシュート成功率は決して高くはなかったが、その分、守備で奮闘。相手をインサイドから締め出し、高さを活かした攻撃をさせなかった。そのためイギリスが挙げた11得点のうち、インサイドでの得点はわずかに1本。アウトサイド一辺倒を余儀なくされたイギリスは苦戦を強いられ、得点を伸ばすことができなかった。

 そしてイギリスが主力メンバーを投入した第2クォーター、日本はさらに守備のギアを上げた。練習試合で大量得点を奪われたエースのエイミー・コンロイを徹底マーク。たとえミスマッチの状況でも、ローポインターの萩野真世や北間優衣が動きを止めるだけでなく、相手を少しでもゴールから遠ざけようと、アウトサイドへと相手の車いすを押し出していく力強い守備を見せた。

 一方、日本はベースラインを攻めるかたちで柳本あまね、藤井郁美が連続得点。さらに北田千尋がオフェンスリバウンドに積極的に飛び込み、得点へとつなげるなど、リズムに乗る。中盤は一時逆転するなど、日本に流れが傾き始めていた。そんな中、スコアボードのトラブルで試合が一時中断したのは、日本にとっては不運だったと言っていい。

 試合再開後、すぐに再逆転されるも、最後まで食らいついていった日本。世界2位相手に44-49と善戦し、敗れはしたものの内容ある試合で今大会のスタートを切った。

カナダを苦戦させたプレスディフェンス

カナダのエース、アリン・ヤンに30得点を奪われた [写真]=斎藤寿子


 続いて行われたカナダとの試合は、インサイドとアウトサイドの両方を兼ね備えた好シューター、アリン・ヤンに30得点を奪われ、46-63で敗れた。しかし、途中で切り替えたオールコートでのプレスディフェンスは十分に通用していた。素早く粘り強くプレッシャーをかけ、8秒バイオレーション、24秒バイオレーションを誘った。得点も第2、3クォーターは互角に渡り合う。しかし、15点差が開いた第1クォーターが最後まで大きく響いたかたちとなった。

 大会2日目の15日には、イギリスと再び対戦する。

「この大会で(イギリスとカナダの)どちらかには勝たないと、東京パラリンピックでのメダルはないと思っている」と岩佐義明ヘッドコーチ。イギリスとは練習試合も含めれば3試合目となり、お互いに手の内がわかった中での試合。果たして、日本は大会初勝利を挙げることができるか。

文・写真=斎藤寿子