2021.08.30

レブロンの息子や神童マイキーは何位? class of 2023のランキングが更新

27の大学からオファーを受けているマイキー・ウィリアムズ(写真は2019年6月)[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 アメリカはNBA選手の卵の宝庫だ。カレッジやハイスクールのカテゴリーがNBA顔負けの人気を誇っているのは、そうした未来のスターたちがしのぎを削っているからに他ならない。

 さて、今年のドラフト組も豊作の予感が漂っているが、class of 2023(2023年に高校卒業)も非常に注目度の高い世代だ。米3大番付サイト『Rivals.com』は最近、同年代のランキングを更新。その順位には大きな注目が集まった。

 1位は今回もDJ・ワグナーが死守。年齢離れした完成度を誇るコンボガードのワグナーは、クリーブランド・キャバリアーズ時代にレブロン・ジェームズとチームメートだったデュワン・ワグナーの息子であり、2世選手でも屈指の実力者だ。スキルフルなプレーから繰り出される豊富な得点パターンは目を見張るものがあり、その上で要所にアシストを織り交ぜながらゲームをプランニング。優れた判断力も兼ね備え、フレッシュマンから強豪校の主力を担っている事実こそ、ワグナーのクオリティを担保していると言えるだろう。すでに4校の大学からオファーを受け取っており、その中にはアンソニー・デイビス(ロサンゼルス・レイカーズ)やジョン・ウォール(ヒューストン・ロケッツ)らを輩出した超名門のケンタッキー大学や、カーメロ・アンソニー(レイカーズ)の母校であるシラキュース大学の名前も。まだまだ進路は不透明だが、現状、ワグナーがNBAスターになることを疑う者はいない。

 一方、一時は“神童”として世間を騒がせたマイキー・ウィリアムズは、2021年1月の5位から急転、最新ランキングでは18位にまで順位を落としている。27もの大学から受け取っている膨大なオファーやSNSの人気に由来する年齢に不相応なプレッシャーが足枷となっているのだろうか、『Rivals.com』は伸び悩みが顕著との評価を下したようだ。しかし、マイキー本人は同サイトに疑問を呈しており、ランキング更新と同日、Instagramに「俺はトップ5の1人。俺ぐらい本物なヤツはそう多くはない」と投稿。知名度やハイライトになる派手なダンクでイメージが先行しがちだが、プレーは意外と堅実かつオーソドックスなもので、“ランキング映え”しないのは確か。本当の実力をその目で確認したい人は、9月にフロリダで開催される「KT Fall Classic 2021」をチェックしてみてはいかがだろうか。

 class of 2023と言えば、ブロニー・ジェームズも同学年にカテゴライズされている。年初24位だったランキングは、6月更新のものと平行線を辿り、34位をキープ。もちろん、昨年は新型コロナウイルスの影響で試合が十分に開催されず、今年は自身の怪我もあったりと、総じて出遅れた感は否めなく、本稿執筆時点では高校のオールスターゲーム「マクドナルド・オールアメリカン」の出場にも暗雲が立ち込めている。しかし、所属のシエラ・キャニオン高校はブロニー以外にもタレントが揃っており、そこで実力を証明できれば、まだまだ挽回の余地はある。“レブロンの息子”という肩書きは想像を絶するストレスのはずだが、父親の助言に耳を貸し、それを忠実に実行できれば成長は確実。伸び盛りの年頃だけに、今年はNBA入りに向けて勝負の1年になるだろう。

レブロンの息子、ブロニー・ジェームズは34位にランクインした[写真]=Getty Images


 文=Meiji

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