【特別インタビュー】「バスケットボールの魅力をもっともっと広めたい」おのののか

小学校3年から高校3年まで“ガチ”でバスケットボールをしていたというおのののかさん。今はNBAに夢中になるほど、バスケファンとして楽しまれているとか。今回、バスケットボールキングではそんなおのののかさんのインタビューに成功。好きなチームや選手のこと、それにご自身のバスケライフ、最後にウインターカップに出場する選手へのメッセージもゲットしました！

取材・文＝入江美紀雄
協力＝WOWOW

――バスケットボールをされていたとうかがいました。
おのののか　バスケットボールは小学校3年生から高校3年までプレーしていました。兄がミニバスをしていて、お母さんが当番でチームのお世話に行っていたのですが、それについていくうちに私も始めた感じです。それまで習い事はしていたのですが、あまり好きになれなくて。結構活発なほうだったのですが、バレエやピアノのように審査員の方に点数をつけていただくより、勝ち負けが一目でわかるバスケにビビッと来たのです。ボールを取り合ったり、闘争心をあおられる競技が好きだったのかなって思います（笑）

――ポジションは？
おのののか　小学校と中学の時は背が高かったのでセンターをしていました。高校ではフォワードだったのですけど、外角からの１対1やシュートするのが役割でしたね。

――何か部活の思い出はありますか？
おのののか　高校では、本当に毎日練習練習で休みもほとんどないくらいでした。思い出は、本当に厳しかった合宿ですね。夏休みになると新潟と学校と2回行っていましたが、学校での合宿は体育館の上にみんなで雑魚寝して泊まり込んで。朝起きて30分後には最初のランニングがスタートするようなハードなスケジュールだったのですけど、あんな生活はもう二度としたいとは思いません（笑）　でもそれも今になれば大切な思い出ですね。当時のメンバーとはちょくちょく会っていますし、かけがえのない仲間です。

――思い出に残っている試合はありますか？
おのののか　現役最後の試合は全国大会の常連校だったのですが、もうぼろ負けでした。その前の試合が一番思い出に残っています。こちらも結構強いチームだったのですが、最初は20点差をつけられる展開になって、でもそこから逆転勝ちしたのです。もううれしくて涙が止まりませんでした。

――引退試合になるか、現役が続くかの大一番です。
おのののか　そうです。後にも先にもあんなにうれし泣きしたことないですね。声を出して泣きました。一生の思い出ですね。

――そんなバスケットボールの魅力は何ですか？
おのののか　展開が本当に早いので、見ていて飽きないですね。ゲームの流れが本当に目に見えてわかるというか。NBAでもそうなのですけど、点差があって負けていても、あっという間に流れ次第で逆転が可能だったり。その予測できない展開も面白いし、スピード、あと音。そう、音も独特でかなり好きです。

――バッシュの“キュキュ”という音ですか？
おのののか　そうです。あとは体育館に響くボールを弾ませる音やシュートが入った時の“シューンシュン”という音も独特で好きです。

――NBAについておうかがいしたのですが、お気に入りのチームや選手を教えてください。
おのののか　今シーズンからお気に入りを1チーム決めようと思っていて、決めたのがヒューストン・ロケッツです。昨シーズンからジェームズ・ハーデンが得点とアシストで大活躍だったので気になる存在だったのですけど、そうしたらオフにクリス・ポールが移籍してきて。これまではハーデンのワンマンチームっぽいところもありましたけど、ポールが入ればうまく役割が分散されて、さらに強くなるかなと。現段階でもオフェンス力はすごいと思います。ポールのケガからの復帰戦となった11月17日のサンズ戦（現地11月16日）は前半だけで90点なんて信じられません（笑）

――ウエスタン・カンファレンスは強豪ぞろいです。
おのののか　王者ウォリアーズは順当に行けば今シーズンもファイナルまで勝ち進むでしょうか？　でもロケッツがウォリアーズに競り勝つ可能性はあると思います。今シーズンは特にチャンスがあるのではないでしょうか。

――選手はどうですか？
おのののか　ハーデンも好きなのですが、実はカワイ・レナード（サンアントニオ・スパーズ）がとても好きなのです。

――渋いですね（笑）
おのののか　本当ですか？（笑）　レナード選手は同じ年というのもあると思うのですが、淡々とクールにプレーする姿にひかれます。サイボーグみたいで、かっこいいなって。私は割と激しく当たっていくプレーをしていたので、逆に淡々と冷静にプレーする選手に憧れます。

――イースタン・カンファレンスはいかがですか？
おのののか　やっぱりクリーブランド・キャバリアーズは外せません。レブロン・ジェームズの圧倒的な存在を見過ごすわけにはいかないですね。今はまだトップの順位にいるわけではありませんが、逆に余裕すら感じます。エンジンを全開させるのはまだ先、プレーオフに入るまで温存しているようにも思えます。

――本番はファイナルになってからという感じがしますね。
おのののか　その余裕が逆に裏目に出るかもしれないですね。バスケットボールはちょっと油断するとすぐに足元をすくわれる危険な面を持ち合わせています。でも、このようなことはわかっていると思いますし、レブロンはそれを跳ね返すだけのパワーの持ち主ですからね。

――NBAはどのように見ていますか？
おのののか　ひと言でかっこいい（笑）　本当にかっこいいです。プレーがとてもきれいで、「同じ人間がプレーしているの？」と思うくらいのことを簡単にやってのけたりしますよね。そのような人たちがコートに入っているので、信じられないプレーが生まれます。私は昨シーズンから本格的に見始めた新人ですけど、シンプルに「面白い」と思います。

――実際にアメリカのアリーナに行かれたことはありますか？
おのののか　それがないんですよ。行ってみたいです、本当に。だってテレビで見たってあれだけ面白いのですから、ライブで見られたらすごいと思います。

――アリーナの雰囲気もとてもいいですよ。
おのののか　本当ですか？　いつかは本場で見てみたいです。WOWOWさん、お願いします。

――Bリーグの試合は行ったことがありますか？
おのののか　この前は青学（青山学院記念館）に行きました。ホームのサポーターの皆さんが盛り上がっていて。やっぱりライブで見ると違うなって思いました。

――マスコットのサンディーは人気者です。
おのののか　コートでインタビューをしていた時、スカートをめくられそうになったり（笑）めっちゃ面白かったです。

――試合はいかがでした？
おのののか　とても面白かったです。白熱した試合でしたよ。間近で見ると日本人選手もかなり体格がいいですし、それとNBAのレイカーズでプレーしていたロバート・サクレ（サンロッカーズ渋谷）選手はやっぱりすごいなと思いました。大きいし、うまいし、速いし。びっくりしました。そのようなサクレ選手と日本人選手がどのようにマッチアップするかも興味がわきました。実際にアリーナで見ると、テレビには映し出されない、細かいところまで見られて、それはそれでやっぱり面白かったです。

――来年のBリーグ・オールスターではアンバサダーされるとうかがっています。
おのののか　はい。微力ながら、バスケの普及に貢献できたらと思っています。オールスターの話題も拡散したいです。今回のオールスターは熊本で開催なので、現地にも行って盛り上げたいですね。オールスターは日本のトップの選手が集まる試合です。私は前回見られなかったので、とても楽しみにしています。それとくまモンに会えるのもやっぱりうれしいです。

――高校時代はウインターカップを見に行かれましたか？
おのののか　もちろん中学の時から見に行っていました。やはりこの舞台でプレーする選手は別世界というかレベルが違うなって、正直驚きました。それと覚えているのが応援です。ベンチに入れなかった人たちがあれほど一生懸命になって選手をサポートする姿に感動しました。

――面白いですよね。しかもチームによって特色が違います。
おのののか　本当に全然違うので、余計に面白かったです。

――ウインターカップに出る選手にメッセージをお願いできますか。
おのののか　皆さん、毎日とても大変な日々を過ごされていると思いますが、それは絶対将来、バスケットボールを頑張ってきて良かったと思う日が来ます。そして、一緒に頑張った仲間は一生ものですし、ずっと大切にしてください。頑張ってください。応援しています。

――ウインターカップに出場する3年生は勝っても負けてもこれで部活を引退です。
おのののか　試合が終わった瞬間、「明日からもう練習はない」と思いましたが、でもとても悲しかったことを覚えています。部活のみんなと教室で会っても、体育館とは何か違うんですよ。さみしかったなあ。

――バスケットボールを経験されたことが、今のお仕事に役立つことはありませんか。
おのののか　やっぱり経験していたからこそ、選手の気持ちが私なりにわかることもあります。バスケの魅力を伝えられるお仕事に関わりたいし、もっともっとバスケを盛り上げていきたいと思っています。