2018.01.04

【NBA】3ポイントをレパートリーに加えて進化を続けるラプターズの主砲デマー・デローザン

1月に行われた2試合で平均43.5得点と絶好調のデローザン[写真]=Getty Images
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 2009年のドラフト1巡目全体9位でトロント・ラプターズから指名されたデマー・デローザンが、キャリア9年目を迎えた今季、さらに成長を遂げている。

 デローザンは直近4シーズンはいずれも平均20得点以上を残しており、昨季に至ってはキャリアベストの平均27.3得点(リーグ5位)を奪う活躍を見せていた。ジャンプシュートとドライブを軸とし、フリースローでも得点を稼げる選手で、これまで3度のオールスター選出経験を持つ。

 ただし、そんなデローザンでも3ポイントシュートは苦手としていた。昨季までの8シーズンで、成功率が30パーセントを超えたのはわずか2度、1試合における平均成功数で1.0本を超えたことは1度もなかった。

 ところが、今季は1月4日(現地時間3日)終了時点で成功率(36.8パーセント)、平均成功数(1.2本)と、いずれも自己最高ペースを記録している。1月2日(同1日)のミルウォーキー・バックス戦では、5本の3ポイントシュートを含むキャリアハイかつフランチャイズ史上最多となる52得点をマーク。4日(同3日)のシカゴ・ブルズ戦でも5本の3ポイントシュートを含む35得点と絶好調である。

 現地メディア『HoopsHype』の取材に対して、デローザンは「僕にとってのコンフォートゾーンが見つかったんじゃないかな。うちのチームは、ボールムーブを増やすようにしているんだ。これまで僕は、アイソレーションが多かったけどね。それからは気楽にプレーできるようになってきたんだ。(3ポイント)ラインにいるんなら、(シュートを)打て、ってね」と語っていた。

 デローザンが言うように、これまでラプターズはアイソレーションが多く、チームとしてのアシスト数は少なかった。過去2シーズン、ラプターズの平均アシストは19本未満でリーグワースト近辺をさまようほどだったことからもわかるだろう。それが今季は、リーグ10位の平均22.9本と、飛躍的に伸びている。最後に、デローザンの10月、11月、12月、1月の月別成績を見ていこう。

デマー・デローザン 月別成績(2017-18シーズン)
※左から順に、対象月、3ポイント成功数/試投数、3ポイント成功率、平均得点
10月 0.5本/2.7本 18.8パーセント 21.3得点
11月 1.0本/3.4本 29.2パーセント 23.1得点
12月 1.1本/2.9本 39.0パーセント 25.2得点
01月 5.0本/8.5本 58.8パーセント 43.5得点

 1月は2試合のみのデータにすぎないものの、デローザンはすさまじい活躍を見せていることがわかる。そして、月ごとに3ポイントシュートの成績を上げていることも興味深い。

 現在28歳のデローザンは、コービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)の大ファンであり、バッシュもコービー・モデルを愛用している。ペリメーターエリアから放たれるデローザンのジャンパーは、コービーのようなキレ味の鋭さを感じさせる。憧れのコービーのように、リーグ史に残るスコアリングマシンへとさらなる成長を見せるのか、大いに期待したいところだ。

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