2015-16シーズンのこと。ゴールデンステート・ウォリアーズはステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンらを軸にシーズン73勝(9敗)を記録し、1995-96シーズンにシカゴ・ブルズが打ち立てた72勝10敗というNBA最多勝記録を塗り替えた。
16年のプレーオフでも順風満帆に勝ち抜いたかに見えたウォリアーズだったが、クリーブランド・キャバリアーズとのファイナルで3勝1敗からまさかの3連敗を喫し、連覇を逃してしまう。
そこで16年夏、当時オクラホマシティ・サンダーに所属していたリーグ最高級のスコアラー、ケビン・デュラントをフリーエージェント(FA)で獲得。ハリソン・バーンズ(現ダラス・マーベリックス)ら当時の主力が退団したとはいえ、カリー、トンプソン、グリーン、デュラントという“オールスター・カルテット”を形成し、2016-17シーズンにリーグトップの67勝15敗、プレーオフでは歴代最高勝率となる94.1パーセント(16勝1敗)で優勝を果たした。
2017-18シーズンもリーグトップ争いをしているウォリアーズだが、驚くべき情報が入ってきた。
1月11日(現地時間10日)、現地メディア『THE ATHLETIC』によると、ウォリアーズは長期的な視野で、ニューオリンズ・ペリカンズのオールスター、アンソニー・デイビスを獲得のターゲットにしたのではないか、というのだ。
『THE ATHLETIC』のティム・カワカミ編集長が、数週間前にポッドキャストでウォリアーズのオーナー、ジョー・レイコブにインタビューした際に、近い将来に行う動きを語る中で“differentiate(別のものにする)”という言葉を使ったという。
サラリーの面で見てみると、デイビスは2019-20シーズン終了後にプレーヤーオプションを行使すれば制限なしのFAとなる。デイビスは、ペリカンズで優勝することが厳しいと判断すれば移籍する可能性は十分ある。そのため、ペリカンズは2018-19シーズン終了後、または2019-20シーズン途中にトレード相手を探すことになるだろう。
一方、ウォリアーズがデイビスをトレードで獲得するためには、クレイ・トンプソン(18-19シーズン終了後に制限なしFA)、またはドレイモンド・グリーン(19-20シーズン終了後に制限なしFA)を放出することになるという。
現時点で、208センチの高さでコート上を縦横無尽に駆け回り、高い身体能力とリーグトップクラスの得点力を誇るデイビスがウォリアーズへ移籍する保障はない。それでも、近年では高額年俸よりも“勝利(優勝)”を優先するスター選手がいるだけに、決して可能性はゼロではないだろう。