ダラス・マーベリックスのダーク・ノビツキーが日本時間6日(現地時間5日)のロサンゼルス・クリッパーズ戦で、NBA史上6人目となる公式戦自己通算50,000分出場を果たした。
5️⃣0️⃣,0️⃣0️⃣0️⃣ minutes for That Dude.
Congrats Dirty! 💙#MFFL pic.twitter.com/nm2tqyB4Jb
— Dallas Mavericks (@dallasmavs) February 6, 2018
今季が20シーズン目のノビツキーは、同試合を終えた時点で、通算出場時間NBA歴代5位に浮上。プレーオフでも通算5,895分出場しており、試合後は「すごい分数だ。ここまでプレーできて僕は恵まれている。キャリアを通して十分に健康でいられた。コーチやオーナーやチームメートら、多くの人に支えられた」と満足感あふれる表情で話した。
20歳でNBA入りし、今年の6月40歳になる。その間にマーベリックスを15度プレーオフに導き、2011年にはマイアミ・ヒートを下してリーグ制覇を達成。自らはファイナル最優秀選手(MVP)に輝いた。
その5年前には、同じヒート相手にNBAファイナルで2勝スタートしながら、以降4連敗で涙を呑んだ。王者奪回を誓った翌シーズンには、西カンファレンストップで公式戦を終えながら、プレーオフで8位シードだったゴールデンステート・ウォリアーズに1回戦で敗れる大どんでん返しを食らった。歴史に残る惨めな敗退後、同シーズンのMVPに選ばれたノビツキーは、「自分がMVPと聞いても、プレーオフを見て自分達がそこにいないことが悲しい」と話していた。
栄光も味わったが、多くの苦しみも経験した。そんな中でノビツキーが決して変えなかったことがある。それは「一生懸命練習し戦う姿勢」だ。
「僕はルーキーの時、(リーグ史上最長の1,192試合連続出場を果たした)ACグリーンとチームメートだった。あの時の彼は、38か39歳だった(実際には35歳)。でも常にコートで全力を尽くしていた。彼のああいう面を僕は真似しようと思った」とノビツキー。またリック・カーライルHCは、「ラリー・バード、レジー・ミラー、そしてダークが最高のプレーヤーであるには理由がある。生まれ持った才能をどう伸ばすかということだ」と話した。
そして、ノビツキーは今、それらを存分に若手に伝えようとしている。
「プロフェッショナルとは、どういうことかを教えている。表から見えない部分での努力とかね」とノビツキー。ルーキーのデニス・スミスJr.に関しては、「僕がルーキーの時よりずっと上をいっている」と頼もしく感じているようだ。
「いつまでプレーできるかわからない。それこそ(チームに選択権がある)来季戻って来られるかどうかもわからない。だから毎日を楽しむだけ」とノビツキー。その「楽しみ」とは、苦しさも含めたものだ。
40歳を前にして戦い続けるノビツキー。その姿を見るだけで、後継者たちは多くを引き継いでいくはずだ。
文=山脇明子