2018.02.24

【NBA】新生キャブス、ケミストリー醸成なるか?/現地メディアによる“シーズン終盤戦の見どころ”8選 Part.1

トレード・デッドライン当日、ロースターを入れ替えたキャブスの戦いぶりに注目[写真]=Getty Images
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 NBAはオールスターブレイクを終え、2月23日(現地時間22日)に後半戦がスタートした。4月12日(同11日)のレギュラーシーズン最終日まで、各チームは20試合以上も戦うこととなる。

 そこで現地メディア『USA TODAY Sports』では、シーズン終盤戦の見どころとして8つのポイントを挙げていたので、2回に分けて4つずつ紹介していきたい。

1.新生キャブスのケミストリー醸成

新加入組が4年連続ファイナル進出を可能にさせる

 2月9日(同8日)のトレード・デッドラインにおいて、クリーブランド・キャバリアーズ(6人を放出して4人獲得)以上にロースターを入れ替えたチームはない。1年目のジェネラルマネジャー、コビー・アルトマンはロースターの若返りとディフェンス力アップを狙い、リセットボタンを押した。おそらく、新加入した4選手(ジョージ・ヒルジョーダン・クラークソン、ロドニー・フッド、ラリー・ナンスJr.)は勝利に飢えており、彼らの活躍はキャブスの4年連続ファイナル進出を後押しするだろう。

 ここまでベテランのヒル(31歳)を除く3選手はベンチスタートで、セカンドユニットの主軸としてプレーしている。クラークソン、フッド、ナンスJr.は25歳と若く、この中でプレーオフ経験を持つのはフッド(昨季11試合出場)を除くと皆無だが、3選手でベンチから40得点12リバウンド以上をキャブスにもたらしている。新加入組の活躍もあり、オールスターブレイクまでを4連勝で終えたキャブス。今後も、大黒柱レブロン・ジェームズのサポート役として、83試合のプレーオフ出場経験を持つヒルがチームに経験と知性、若手トリオはベンチから爆発力を加えることができれば、前半戦を上回る強さを発揮できそうだ。

キャブス移籍後、平均13.3得点を記録するクラークソン。ショット成功率全般で高確率を残している[写真]=Getty Images

2.ウエストのトップシード争い

65勝以上を記録しそうな勢いで勝ち続ける2チーム

 今季はゴールデンステート・ウォリアーズとヒューストン・ロケッツがウエストのトップ勝率争いの先頭を走っている。ウエストでは3位のサンアントニオ・スパーズに約10ゲーム差をつけているため、両チームのうち、いずれかがウエスト、そしてリーグトップの勝率を残す可能性が高い。もし勝率が同じで並んだ場合は、直接対決を2勝1敗で終えたロケッツに軍配が上がるものの、今後のスケジュールではウォリアーズの方が有利となっているため、まだまだわからないといったところだ。

直接対決はロケッツの2勝1敗で終えたため、同率の場合はロケッツがトップシードとなる[写真]=Getty Images

 ウォリアーズのスティーブ・カーHCは最近、複数の現地メディアに対して「我々は常にホームコート(・アドバンテージ)を強調している。相手チームにとって、オラクル・アリーナで勝利することが、どれだけタフなのかを知っているからね。我々は第7戦をホームで戦うことの重要性を知っている。毎年そのことについて話しているよ」と語っている。

 ロケッツは今季、1993-94シーズンにマークしたフランチャイズ最多勝(58勝)を更新し、リーグベストの勝率を残すべく勝ち続けるはずだ。一方のウォリアーズも、4年連続となる65勝以上でシーズンを終えることが濃厚。両チームの首位争いに注目だ。

3.アワードの行方

シモンズとミッチェルによる新人王争いは白熱

 MVPレースはレブロン(キャブス)、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)、ステフィン・カリーケビン・デュラント(共にウォリアーズ)といった選手が候補に挙がっているとはいえ、ジェームズ・ハーデン(ロケッツ)が最有力候補に変わりはない。新人王争いはベン・シモンズ(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)とドノバン・ミッチェル(ユタ・ジャズ)による一騎打ちの様相。今後のプレーとチーム成績が明暗を分けるだろう。

オフェンス面でジャズをけん引するミッチェル。ジャズがプレーオフ出場となれば、新人王を獲得できるかもしれない[写真]=Getty Images

 最優秀コーチ賞は、ブラッド・スティーブンズHC(ボストン・セルティックス)に与えるべき。ゴードン・ヘイワードを失いながらも、セルティックスをイーストトップ争いへと導いているからだ。ジャズのクイン・スナイダーHC、ラプターズのドウェイン・ケイシーHC、ロケッツのマイク・ダントーニHCも良い成績を残しているものの、スティーブンズHC有利は変わらない。最優秀ディフェンシブプレーヤー賞はアル・ホーフォード(ボストン・セルティックス)やポール・ジョージ(オクラホマシティ・サンダー)が候補として挙がっているが、本命不在となっているため、シーズン終盤にかけてインパクトを残した選手が獲得する可能性がある。

4.イーストのトップ争い

ラプターズがセルティックスを上回るか?

 ラプターズはイーストのチームとの戦績で25勝7敗と、カンファレンストップを記録。ホームの戦績では4敗しかしておらず、リーグ最少の黒星となっている。ベテランと若手が融合できており、今季はオフェンスとディフェンスの両面でリーグトップクラスの成績を残している点でもイーストトップの最有力候補と言ってだろう。

 セルティックスは2月に3勝4敗と調子を落としており、マーカス・スマート不在もあり、ディフェンス面の数字がダウン。スマートが復帰すればディフェンス力はリーグトップレベルを残すことができるだろう。ただし、オフェンシブ・レーティングではリーグ21位と、オフェンス面ではパンチ力がまだ足りない。そのため、ラプターズがイースト首位でシーズンを終えると予想する。

デローザン(左)がエースを務めるラプターズが、カイリー(右)率いるセルティックスを上回って第1シードを獲得するだろう[写真]=Getty Images

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