「自分の決断しだい」と語るウェイド
キャリア15シーズン目をプレーする36歳、ドウェイン・ウェイド(マイアミ・ヒート)。経験豊富なベテランが、来季の去就についてまだ決めかねているという。
今季のウェイドは、開幕前にシカゴ・ブルズとの契約がバイアウトとなり、親友レブロン・ジェームズが所属するクリーブランド・キャバリアーズと契約。最初の3戦を除き、すべてベンチスタートとなったが、平均23.2分に出場し、11.2得点3.9リバウンド3.5アシストを記録していた。
ところが、2月9日(現地時間8日)のトレード・デッドラインで、キャリア最初の13シーズンをプレーしたヒートへトレードが決まり、古巣への帰還となった。
ヒート移籍後の初戦でファンから盛大な拍手と声援を受けたウェイドは、2月27日(同26日)終了時点で5試合に出場し、平均22.2分8.6得点5.0リバウンド3.0アシストを記録している。しかしチームは2勝3敗と、波に乗り切れていない。
そんな中、現地メディア『the Miami Herald』の記者に対して、今後もヒートでプレーしたいとしつつ、来季の去就はまだ決まっていないと口にしていた。
「わからないね。夏になって(プレーするかどうか)マインドセットするのは初めての年だ。俺は普段、夏になればフリーエージェントになるか(プレーヤーオプションなど)オプトアウトすることで、新たな契約を手にしてきた。それが今夏は、自分自身がどう感じるのか、この組織におけるポジションを見ていくことになるだろう。正直にいえば、特に心配はしていない。それは俺の決断しだいだからね」。
36歳になったことで、以前のように体が言うことを聞かないことも頻繁に起きているのかもしれない。この調子でプレーしていけるのかどうかを見定めているのかと聞かれたウェイドは、こう答えた。
「間違いないね。チェックしなきゃならない。『これまでと同じような強い気持ちでプレーできるか? プレーしたいのか?』と、年齢を重ねればそう考えるようになるさ。そしてゲームへの準備、体についてもそう。あとはメンタル面で、長丁場のシーズンを乗り切ることができるかどうかだね」。
3度の優勝、172試合のプレーオフ経験は貴重
ヒートにはウェイドと同期入団で、37歳となったウドニス・ハスレムがいる。ハスレムは今季、9試合しか出場していないが、経験豊富なベテランとしてコート外や精神面で若手の支えとなっている。
「(ハスレムとは)いつも話してるよ。『年を取っていくにつれて、毎年毎年、自分自身で決めていくんだ』ってね。この夏は、いったんくつろいでから、家族とバスケットボールなどについて考えるよ。マイアミに帰還したことで、決断しやすい状況になったとは思ってる。だからパット(・ライリー/ヒートのバスケットボール運営責任者)とミッキー(・アリソン/ヒートのオーナー)や皆と、俺にとってベストなことを決めるだけさ」。
現在ヒートはプレーオフ出場争いを繰り広げている。チームメートにとって、2006、12、13年と、チーム史上におけるすべての優勝に貢献し、プレーオフの勝ち方を熟知しているウェイドの存在は心強いに違いない。
ウェイドが持つ172試合のプレーオフ出場経験とリーダーシップは、そう簡単に手に入れることのできるものではないため、自身の強みを最大限に活かし、まずは古巣をプレーオフへと導きたいところだ。