【NBA】コービーの“Dear Basketball”がアカデミー賞の短編アニメ部門に選出、コービーが受賞前に語った思いとは?

アカデミー賞の短編アニメ部門に選出されたコービー[写真]=Getty Images

レブロンへ発せられた話題のフレーズを交えてスピーチ

 3月5日(現地時間4日)、アメリカはハリウッドのドルビー・シアターで、「第90回アカデミー賞」の授賞式が行われた。

 世界中から注目を集める中、コービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)の“Dear Basketball”が、短編アニメーション賞に選ばれた。

 これは2015-16シーズン終了後に現役を引退したコービーのストーリーとなっており、ベースは現地人気インターネットサイト『The Player’s Tribune』へ、15年11月30日(同29日)にコービー自身が寄稿したものである。

 この短編アニメは約6分間にわたってコービーのストーリーが描かれており、キャリア38年を誇るベテラン、グレン・キーヌがディレクターを務めた作品となっている。

 キーヌと共に壇上へ上がったコービーは、ジョークを交えて受賞の気持ちを述べた。

 「バスケットボールプレーヤーとして、我々は本当に“黙ってドリブルしている”のだと思います。ですが、それよりもちょっとだけ多くのことができたことを、私はうれしく思っています」。

 “黙ってドリブルする(Shut up and dribble)”というのは、2月中旬、現地メディアに対してレブロン・ジェームズ(クリーブランド・キャバリアーズ)がドナルド・トランプ大統領が自身をはじめアメリカの国民のことを「なんとも思っていない」と発言したことに対して、アメリカのキャスターが宣告した言葉だった。

 現地メディア『Fox News』のローラ・イングラムは保守派のキャスターとして知られており、レブロンに対して、「黙ってドリブルしてろ」と発したことで、物議を醸したのである。

 コービーが受賞したこと、そしてこの言葉をスピーチで用いたことで、レブロンはコービーを祝福しつつ、自身のツイッターで「俺たちは黙ってドリブルすることを超えている」とハッシュタグをつけて投稿していた。

 ちなみに、コービーは昨年12月、現地メディア『ESPN』の取材でこんなことを話していた。

 「(もし選ばれたら)これまでに受賞してきたすべてのアワード以上のものとなるだろう。なぜなら、これまでに予想してきたことじゃないからだ。子どもの頃、成長していくにつれて、俺はチャンピオンシップを勝ち取り、MVPになることを夢見てきた。それが俺にとってのゴールだったんだ」。

 昨年12月に自身が着用した2つの背番号(8と24)がレイカーズの永久欠番となったコービー。今後、バスケットボール殿堂入りが確実なスーパースターに、新たな勲章が加わることとなった。

トロフィーを手に持ち、満面の笑みを見せたコービー[写真]=Getty Images

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