2018.03.13

【NBA】今日は何の日? 20年前にアキーム・オラジュワンが当時史上3人目となる通算2万4,000得点1万2,000リバウンド2,500アシスト以上の快挙達成!

リーグ史上最高級の万能型ビッグマン、オラジュワン[写真]=Getty Images
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攻防両面に優れた万能型ビッグマン

 今からちょうど20年前。1998年3月13日(現地時間12日)、当時ヒューストン・ロケッツのアキーム・オラジュワンが、ニュージャージー・ネッツ戦で16得点17リバウンド3アシストをマーク。

 これにより、カリーム・アブドゥル・ジャバー(元ロサンゼルス・レイカーズほか)、ウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・ウォリアーズほか)に次いで、NBA史上3人目となる通算2万4,000得点1万2,000リバウンド2,500アシスト以上を達成した選手となった。

 84年のドラフト1巡目1位でロケッツに指名されたオラジュワンは、94、95年に2連覇へと導くなど、キャリア18シーズンをプレー。通算1,238試合に出場し、平均35.7分21.8得点11.1リバウンド2.5アシスト1.7スティール3.1ブロックという堂々たる成績を記録。2008年にはバスケットボール殿堂入りを果たしたレジェンドである。

 現役時代に手にしてきた業績も枚挙にいとまがなく、94年にシーズンMVP、94、95年と2年連続でファイナルMVPにも輝いたことで、ロケッツ史上最高の選手とも呼ばれている。また、最優秀ディフェンシブプレーヤー賞を2度(93、94年)、リバウンド王には2度(89、90年)、ブロック王には3度(90、91、93年)も獲得し、通算ブロックショット数(3,830本)は歴代トップ、通算スティール数(2,162本)はセンターながら歴代9位にランクインしており、ディフェンス面でも相手チームへ脅威を与え続けていた。

オラジュワンはキャリア18シーズンのうち、15シーズンで平均2.0ブロック以上を記録[写真]=Getty Images

 オラジュワンは90年代当時としてはセンターながらボールハンドリングに秀でており、シュートレンジが広く、身体能力も高かった。フットワークにもたけており、多才なフェイクとミックスさせて繰り出す“ドリームシェイク”はリーグ屈指の必殺技として恐れられた。

歴代スター選手の中でも7人しか達成していない快挙

 なお、昨季終了時点で通算2万4,000得点、1万2,000リバウンド、2,500アシスト以上を達成しているのは7人。直近20年の間に、カール・マローン(元ユタ・ジャズほか)、シャックことシャキール・オニール(元ロサンゼルス・レイカーズほか)、ケビン・ガーネット(元ミネソタ・ティンバーウルブズほか)、そしてティム・ダンカン(元サンアントニオ・スパーズ)が、歴代屈指のビッグマンと呼ぶにふさわしい快挙を成し遂げている。

 ジャバー、チェンバレン、オラジュワンはもちろんのこと、マローンとシャックはすでに殿堂入りしており、一昨季終了後に現役を引退したガーネットとダンカンも、将来の殿堂入りは確実だろう。

一昨季限りで引退したダンカン(左)とガーネット(右)も、この快挙を達成している[写真]=Getty Images

 ちなみに、90年代を代表する選手たちの中に、この記録に近い実績を残してきたレジェンドがいることも追記しておきたい。

 まずはチャールズ・バークリー(元フェニックス・サンズほか)。キャリア通算1,073試合に出場し、2万3,757得点、1万2,546リバウンド、4,215アシストと、得点面以外はクリアしていただけに、最も惜しい選手となった。

 なお、パトリック・ユーイング(元ニューヨーク・ニックスほか)は通算1,183試合に出場し、2万4,815得点、1万1,607リバウンドとここまでクリアしていたものの、2,215アシストで届かず。デイビッド・ロビンソン(元スパーズ)は2万790得点、1万497リバウンド、2,441アシストといずれも到達していないが、通算出場試合数(987試合)がもっと多ければ、達成していたに違いない。

バークリー(左)とはロケッツで4シーズン、チームメートとしてプレーした[写真]=Getty Images

 長期間にわたって得点とリバウンドだけでなく、パサーとしての能力も求められるこの記録。現役選手でこの記録に到達する見込みがあるのは、アンソニー・デイビスデマーカス・カズンズ(共にニューオリンズ・ペリカンズ)、ジョエル・エンビード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)、カール・アンソニー・タウンズ(ウルブズ)、ニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)あたりだろうか。

 特にセルビア出身のヨキッチは、キャリア3年目ながらここまで通算13度のトリプルダブルを記録。オラジュワンのキャリア通算トリプルダブル達成数(14度)に肉薄するほどの万能性を見せている。

ヨキッチは現代屈指の万能型ビッグマンなのは間違いない[写真]=Getty Images

 とはいえ、通算2万4,000得点1万2,000リバウンド2,500アシスト以上という快挙を達成するためには、10年以上にわたって一線級の活躍が不可欠ということもあり、今後この記録に到達できる選手が出てこない可能性も十分あると言っていい。

 だからこそ、オラジュワンら歴代屈指のビッグマンたちが残してきたこの記録は、偉大な実績なのである。

柔らかな身のこなしから放たれるフェイドアウェイジャンパーも、オラジュワンの武器の1つだった[写真]=Getty Images

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