2018.04.15

1回戦プレビュー Part.8 ロケッツ×ウルブズ/プレーオフ特別企画⑮

ロケッツのハーデン(左)とウルブズのバトラー(右)[写真]=Getty Images
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4月15日(現地時間14日)から、計16チームによる今シーズンの王座を懸けた激闘、「NBAプレーオフ2018」が幕を開けた。そこでバスケットボールキングでは、プレーオフ出場チームやシリーズ勝敗予想に加え、これまでのプレーオフにおける名シーンや印象的なシリーズ、ゲームなども順次お届けしていく。

<プレーオフ特別企画⑮>
ファーストラウンド プレビュー Part.8
ヒューストン・ロケッツ×ミネソタ・ティンバーウルブズ

■2017-18シーズン成績
ロケッツ>65勝17敗(ウエスタン・カンファレンス1位)
ウルブズ>47勝35敗(ウエスタン・カンファレンス8位)

■2017-18シーズン直接対決戦績
ロケッツが4勝0敗

■ロケッツ

破壊力抜群の戦力を誇る優勝候補筆頭

 リーグトップの65勝17敗を挙げたロケッツは、今季の優勝候補筆頭と言っていいだろう。MVP最有力候補のジェームズ・ハーデンを中心にフィールドゴール全体の半数以上を3ポイントシュートが占めるオフェンスは、今季をとおしてリーグ全体を席巻。11連勝以上を3度も記録したように、一度火が付くと止められない爆発力も有している。

 スターターには経験豊富なクリス・ポールとトレバー・アリーザ、チームにタフネスをもたらしたPJ・タッカー、得点とリバウンドで平均ダブルダブルをマークしたクリント・カペラが名を連ねる。カペラを除く4選手は3ポイントシュートを放つことができるため、ハーデンとポールがゲームメイクするのに十分なスペースを与えることができる。

ポールは今季、平均18.6得点7.9アシストをマーク[写真]=Getty Images

 ベンチにも、ストレッチ4のライアン・アンダーソン、いつでも20得点を狙えるエリック・ゴードン、ベテランのネネ、ジョー・ジョンソン、ジェラルド・グリーンが控えている。右肩の脱臼により、ルーク・バー・ア・ムーテは1回戦に出場しない予定ではあるものの、破壊力抜群のロースターを誇る。リーグ2位(112.2)のオフェンシブ・レーティングがそれを十二分に表しており、そう簡単に抑えることのできない強固なスタイルを構築した。

 さらに、今季のロケッツはディフェンス面でも優れた成績を残してきた。平均失点ではリーグ6位(103.9)、ディフェンシブ・レーティングでもリーグ7位(103.8)をマーク。ポールにタッカー、バー・ア・ムーテといった新加入選手たちが期待された仕事を忠実に遂行しており、1回戦を突破するにあたり、特に不安要素は見当たらない。

■ウルブズ

リーグトップ5に入るオフェンス力が魅力

 シーズン最終戦でデンバー・ナゲッツに勝利したことで、ウルブズは2004年以来14年ぶりとなるプレーオフ出場を勝ち取った。

 チームの中心は攻防兼備の万能戦士ジミー・バトラーとリーグ屈指の若手ビッグマンのカール・アンソニー・タウンズという2人のオールスター。バトラーは今季リーグで2人しか達成していない平均20得点5リバウンド4アシスト2スティール以上を挙げたうちの1人で、タウンズはダブルダブルの回数でリーグトップ(68回)を誇る安定感抜群のセンターだ。

リーダーとして今季のウルブズをプレーオフへと導いたバトラー[写真]=Getty Images

 バトラーとタウンズの周囲には、アンドリュー・ウィギンズ、ジェフ・ティーグタージ・ギブソンがおり、ベンチには大ベテランのジャマール・クロフォード、ネマニャ・ビエリツァ、ゴーギー・ジェン、タイアス・ジョーンズ、デリック・ローズらが控えている。オフェンスでは身体能力やスキルを駆使して独力で得点できる選手を数多く抱えていることもあり、オフェンシブ・レーティングでは堂々リーグ4位(110.8)にランクインしている。

 ただし、プレーオフで勝利を収めるためには、ディフェンス強化がマスト。被フィールドゴール成功率47.5パーセントはリーグ29位、ディフェンシブ・レーティングではリーグ28位(108.5)と、リーグワーストクラスの数字である。仮にロケッツ相手に高得点を挙げようとも、それ以上の失点を喫してしまう可能性が高い。

■シリーズ予想 ロケッツ 4-0 ウルブズ

攻防両面に秀でたロケッツのスウィープが濃厚

 チーム成績としてはリーグワーストクラスのディフェンス力と判断されがちなウルブズだが、個々の能力だけを見れば、決してディフェンダーがいないわけではない。バトラーはオールNBAディフェンシブセカンドチームに3度も選出されたことのある実力を持ち、ギブソンもディフェンスに定評がある。

 ただ問題なのは、ウルブズが対戦するチームはロケッツだということ。バトラーはハーデンをスローダウンできるのだろうか?

ハーデンはフリースロー試投数と成功数で4季連続リーグトップを誇っている[写真]=Getty Images

 仮にショット試投数を減らすことができたとしても、ハーデンはピック&ロールからチームメートに得点機会をクリエイトでき、ファウルを奪う能力にもたけている。ポールにも巧さがあり、油断すると高確率でジャンパーを沈めてくるため、チームとしてガードしていく必要がある。だが、短期間でリーグ最高級のオフェンスを奏でるロケッツに対抗できるディフェンス力を身に付けることはほぼ不可能だろう。

 ロケッツとしては、バトラー、タウンズ、ウィギンズに対して大爆発をさせないようにすることが、このシリーズを無敗で切り抜けるカギとなるだろう。今季のロケッツのディフェンス力をもってすれば、彼らの爆発で黒星を喫するとしても1回くらいではないだろうか。

タウンズ(右)には、カペラ(左)を圧倒するパフォーマンスを見せてほしいところだ[写真]=Getty Images