2018.04.25

デュラントが残り約30秒で決勝弾! ウォリアーズがスパーズを下してウエスト準決勝へ

試合終盤まで肉薄してきたスパーズを下したウォリアーズ[写真]=Getty Images
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KDがスパーズ必死の追い上げを断ち切る

 4月25日(現地時間24日)、ゴールデンステート・ウォリアーズ(3勝)とサンアントニオ・スパーズ(1勝)のシリーズ第5戦が、ウォリアーズのホーム、オラクル・アリーナで行われた。

 第4戦でスパーズに黒星を喫したウォリアーズは、ホームで序盤から自慢のオフェンスが爆発。クレイ・トンプソンのジャンパー、ジャベール・マギーのレイアップ、ドレイモンド・グリーンの3ポインター、マギーのショットをいずれもアシスト付きで立て続けに決め、9-0とする。

 対するスパーズは、ラマーカス・オルドリッジの3ポイントプレーを皮切りに、ルディ・ゲイパティ・ミルズが加点し、残り3分45秒にオルドリッジがジャンパーを沈めて15-15の同点へ。その後、両チームはリードを奪い合い、22-20のウォリアーズ2点リードで最初の12分間を終える。

 第2クォーター。ウォリアーズがリードする展開の中、スパーズが必死に食らい付いていく。しかしウォリアーズはKDことケビン・デュラントにトンプソン、アンドレ・イグダーラらがショットを決め、徐々に点差を広げていき、残り1.0秒にデュラントのアシストからトンプソンがジャンパーを沈め、11点リード(49-38)でハーフタイムへ。

 後半、スパーズはデジャンテ・マレーやオルドリッジ、ミルズが得点し、前半で背負った11点ビハインドを取り返しにいく。途中、7点差に縮まる場面もあったが、ウォリアーズはグリーンやトンプソンが立ちはだかり、追加点を挙げる。すると第3クォーター中盤にはデュラントとグリーンのフリースローで62-47と、15点差までリードを広げた。

グリーンはゲームハイの19リバウンドを奪うなど攻防両面で貴重な働きを見せた[写真]=Getty Images

 スパーズは大黒柱のオルドリッジがジャンパーやフリースローで奮闘するも、ウォリアーズの勢いを止めることができず。79-65の14点ビハインドで最終クォーターを迎えることとなる。

 第4クォーター。ウォリアーズが2ケタリードをキープして試合を進めていく中、スパーズが最後の力を振り絞って決死の追い上げを見せた。カイル・アンダーソンやオルドリッジが得点していき、残り57.2秒にオルドリッジの3ポイントプレーで2点差(91-93)と、射程圏内へ。

 だが、タイムアウトを取った前年の覇者ウォリアーズは、最後の仕上げに取り掛かった。残り36.1秒、ショットクロックが迫る中、デュラントが値千金のロングジャンパーをネットに突き刺す。直後のオフェンスでマヌ・ジノビリがターンオーバーを犯すと、ファウルで得たフリースロー2本をデュラントが確実に決めていく。最後はグリーンもフリースロー2本を成功させ、最終スコア99-91でウォリアーズの勝利。シリーズ4勝1敗でスパーズを下し、カンファレンス・セミファイナルへの進出を決めたのだった。

スパーズの追撃を振り切る値千金の決勝弾を沈めたデュラント[写真]=Getty Images

相手へのリスペクトを素直に語った選手たち

 ウォリアーズはデュラントが25得点6リバウンド5アシスト2ブロック、トンプソンが24得点5リバウンド4アシスト、グリーンが17得点19リバウンド7アシストと大車輪の活躍を見せた。

 敗れたスパーズでは、オルドリッジがゲームハイの30得点に12リバウンド4アシスト、ミルズが18得点5リバウンドをマーク。ベンチからはジノビリとアンダーソンがそれぞれ10得点を追加し、最後までウォリアーズを苦しめたが一歩及ばず。

 スパーズとのシリーズを終えたスティーブ・カーHC(ウォリアーズ)は、試合後の会見で「彼らはチーム全員で立ち向かってきた。そして非常に高いレベルでプレーしていた。スパーズというチームは、常に正しいやり方でプレーしてくるんだ」と相手チームを称えている。

 「彼らは正しいやり方でプレーする。彼らはすばらしい誇りを持ち、長い間ずっとそれを継続してきた。今夜俺たちが見せたチームとしての努力はすばらしいものだったと思う」と語ったのはトンプソン。4勝1敗という結果だけでは語りつくすことができないほど、互いに熱いゲームを繰り広げたと言っていいだろう。

 グリーンもスパーズという組織について「(彼らが)俺たちに多くの自信を与えてくれたんだ。我々は1日でもいいから、彼らのようになりたいと思っていた。それが今、こうして実を結んでいるんだと思う」と語り、ウエストのライバルを称賛。

 「このシリーズにおいて、俺たちがプレーしてきたエナジーと努力を気に入っている」とデュラントが語り、シリーズを締めくくった。

 一方、第4戦で勝利の立て役者となったジノビリは「俺たちは戦い続けた。俺たちにとって、失うものなんてなかったから」と、精いっぱい戦ったことを語ると、「引退についてはずっと検討している。(来季プレーするかどうかは)1、2か月たって、俺がどのように感じるかといったところかな」と明言を避けた。

16度目のシーズンを終えたジノビリ。老獪さが随所に光る、この男の巧みなプレーを来季も見たいというファンは多いはず[写真]=Getty Images

 カンファレンス・セミファイナルでウォリアーズを待ち受けるのは、ニューオリンズ・ペリカンズ。第3シードのポートランド・トレイルブレイザーズとのシリーズをスウィープで勝ち上がり、今最も勢いに乗っているチームと言っていい。

 ペリカンズとのシリーズは29日(同28日)に幕を開けるのだが、気になるのはステフィン・カリーの状況だろう。左膝の負傷のため、3月後半から戦列を離れているカリーは、シュート練習をしていることが報道されており、「復帰も近いのでは?」と報じる現地メディアもある。カーHCは「その日ごとに状態をみていく」とだけ語り、具体的な復帰時期を語ることはなかった。

 ただ、ペリカンズとの初戦に復帰せずとも、おそらくシリーズ中には復帰できる見込みのため、カリーの存在がシリーズにおける注目点の1つとなるに違いない。

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