2018.06.01

延長にもつれ込んだ激闘を制したのはウォリアーズ! レブロンの51得点も及ばず

チームトップの29得点を挙げたカリー。ウォリアーズは延長の末に初戦を制した[写真]=Getty Images
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粘るキャブスを延長で振り切ったウォリアーズ

 6月1日(現地時間5月31日)、ゴールデンステート・ウォリアーズとクリーブランド・キャバリアーズによるNBAファイナル第1戦が、ウォリアーズのホーム、オラクル・アリーナで行われた。

 ウォリアーズはステフィン・カリークレイ・トンプソンケビン・デュラントドレイモンド・グリーン、ケボン・ルーニーの5人、キャブスはジョージ・ヒル、JR・スミスレブロン・ジェームズケビン・ラブトリスタン・トンプソンの5人がスターターとして出場。

 先手を取ったのはアウェーのキャブス。レブロンがウォリアーズのディフェンスを切り裂くかのようにペイント内に切り込んで得点すると、スミスのレイアップも決まって4-0、その後ラブのショットも決まるなど順調な滑り出しを見せる。

 しかしウォリアーズはカリーがトランジションから3ポインター、そして3ポイントプレーを決めてすぐさま同点。その後一度はウォリアーズがリードを奪うも、レブロンを中心にキャブスがペースを握っていく。

 第1クォーター中盤。トンプソンが左45度付近でボールを奪った際、マッチアップしたスミスがスリップして両者が衝突。トンプソンが足をコートに打ち付け、ロッカールームへ下がった。

 その後、両チームがリードを奪い合う中、残り1分にジョーダン・クラークソンのショットが決まり、30-29、キャブス1点リードでこのクォーターを終える。

 第2クォーター。ベンチスタートのラリー・ナンスJr.がリバウンドやスティールを奪い、ペイント内で得点するなどハッスルし、キャブスに良いリズムをもたらす。レブロンも着実に加点していき、残り7分22秒で44-35と、9点をリード。

 しかし、コートに打ち付けた足にテーピングをして戻ってきたトンプソンが3ポインターを決め、カリーのショットが続き、ウォリアーズは徐々に追撃。するとレブロンに代わって登場したヒルがボールムーブメントの中で鮮やかに3ポインターを決めると、ナンスJr.のダンクがさく裂し、ラブのジャンパーも入って11点リードを奪った。

 それでも、ウォリアーズは再びトンプソンの3ポインター、カリーのショット、デュラントのステップバック3ポインターがヒットし、一気に射程圏内へ。その後もグリーンの3ポイントプレー、デュラントのショットで53-53のタイスコアに。

 前半残り1分4秒、ドライブからショットを狙うレブロンに対して、グリーンが伸ばした手がレブロンの目元にあたり、テクニカルファウル。ラブが1本、レブロンが2本のフリースローを決めて3点差をつけるも、カリーがブザーと同時にロング3ポインターを成功させ、56-56の同点で試合を折り返す。

前半終了時、ブザービーターとなる3ポイントを決めたカリー[写真]=Getty Images

 迎えた後半。ウォリアーズは前半にリバウンドでイニシアティブを取られたことから、ジャベール・マギーをセンターに投入。ヒューストン・ロケッツとのシリーズでは1試合わずか3分の出場だった男が、リバウンド面で早速チームの期待に応え、リング下でダンクをたたき込むなど勢いをもたらし、ウォリアーズは最大7点差をつける。

 だがそこからレブロンがウォリアーズを猛追。フリースロー2本にプルアップジャンパー、さらには3ポイントシュートを決めて一気に同点。ウォリアーズはルーニーのレイアップで2点を返すと、再びレブロンが5連続得点を挙げてキャブスに3点リードをもたらす。

 するとウォリアーズはカリーの長距離砲で追いつき、デュラントやトンプソンのショットで加点し、84-78と、6点リードで最終クォーターへ。

 第4クォーター。キャブスはジェフ・グリーンとカイル・コーバーの連続3ポインターで1点差まで追い上げると、残り7分31秒にはレブロンのドライブで逆転。だがデュラントがフリースロー2本を獲得すると、1本目を決め、ミスした2本目をルーニーが拾って得点し、ウォリアーズが2点のリードを奪う。

 キャブスはラブのショットで同点とするも、グリーンとカリーが3ポイントシュートを成功させ、ウォリアーズが残り4分39秒で6点差をつけた。しかしキャブスは粘りを見せ、レブロンとラブの踏ん張りで残り50.8秒に104-102と2点をリード。

 直後のポゼッションで、レブロンがデュラントからチャージングを奪い、キャブスが初戦を制すかと思われたやさき、判定が覆ってしまい、なんとレブロンのファウルに変更。デュラントが着実にフリースロー2本を決めて同点とする。

 残り32.1秒、レブロンが意地のドライブで2点をもたらせば、カリーがお返しとばかりにドライブで3ポイントプレー。ウォリアーズが1点リードで迎えたこのクォーター終盤、トンプソンのファウルで、ヒルが残り4.7秒にフリースロー2本を得た。

 1投目を冷静に沈めるも、決めれば1点リードという状況でヒルが2本目をミスしてしまう。しかしスミスがオフェンシブ・リバウンドを奪い、キャブスが初戦を制するチャンスをつなげたのだが、リングから遠ざかり、ひたすらボールキープするという不可解な行動に。結局この試合は延長へ突入。

 レギュレーションで勝ち切れなかったキャブスとなんとか延長につなげることができたウォリアーズ。延長でリズムをつかんだのは後者だった。

 ウォリアーズはデュラントのフリースロー2本にトンプソンの3ポインター、さらにはショーン・リビングストンの4連続得点で9-0のラン。キャブスはグリーンとレブロンが得点するも、グリーンとトンプソンの長距離砲で突き放し、最終スコア124-114でウォリアーズに軍配。

 残り2.6秒、勝利を確定させたウォリアーズのグリーンに怒りをあらわにしたキャブスのトンプソンに対し、フレグラントファウル(タイプ2)が宣告されて退場処分になるなど、後味の悪い結末となった。

鬼神のごとくショットを決め続けたレブロン。プレーオフキャリアハイの51得点も実らず…[写真]=Getty Images

勝敗の分かれ目は審判のコールと少しの運?

 ウォリアーズでは5本の3ポイントシュートを決めたカリーがチームトップの29得点に6リバウンド9アシスト、デュラントが26得点9リバウンド6アシスト3ブロック、トンプソンが24得点、グリーンが13得点11リバウンド9アシスト5スティール2ブロックをマーク。

 31アシストに対してターンオーバーはわずか7本と、安定したボールムーブメントを見せていた。

 一方、キャブスではレブロンがプレーオフキャリアハイとなる51得点に8リバウンド8アシスト、ラブが21得点13リバウンド、スミスが10得点6リバウンド2スティール、ナンスJr.が9得点11リバウンドで続いた。

 この日のキャブスは3ポイントシュートが37投中10本成功、27.0パーセントという低い成功率に終わったものの、リバウンド数で53-38とウォリアーズを圧倒。特にオフェンシブ・リバウンドではレブロンとナンスJr.がそれぞれ4本も奪うなど、19-4の大差をつけた。それだけに、勝っておきたいゲームだったはず。

 試合後の会見。第4クォーター終盤にスミスが見せた不可解な行動に対し、「彼は(ゲームが)終わったと思ったんだ。我々が1点上回っていたと考えていたんだ」とタロン・ルーHCが説明したものの、悔やまれる結末となってしまったことは間違いない。

 スミスとしては、同点だったことは理解しており、タイムアウトがコールされると思い、ボールをキープしたとのこと。しかし、デュラントが「JRがどうしてあんな行動に出たのか、俺にはわからない。彼は見事なリバウンドをもぎ取り、この試合に勝利できるチャンスをキャブスに与えていたのに」と語ったほど、相手チームも困惑したようだ。

 レブロンについては、「彼(レブロン)をストップすることは本当にタフなんだ」と語ったデュラント。自身がマッチアップした場面でも、レブロンはリング下付近まで持ち込み、フィールドゴールを決めたり、ファウルで得たフリースローを沈めて着実に得点していった。

 第4クォーター終盤に判定が覆ったコールに対しては、「俺のドライブに対して、彼(レブロン)が遅れて入ってきたと知ってたんだ。ちょっと入るのが遅かったから、レブロンのファウルになったんだと思う」と答えていた。

 「ときには運も必要なのさ」とグリーンが語ったように、結果的にはウォリアーズがラッキーだったと捉えていいのかもしれない。両チームによるファイナル第2戦は、6月4日(同3日)に行われる。キャブスとしては、なんとかアウェーで1勝をつかみ取りたい。

要所で1対1から得点を決め、チームの期待に応えたデュラント[写真]=Getty Images

WOWOW NBAファミリー 五十嵐圭選手(新潟アルビレックスBB)が語る
「2018NBAファイナル キャバリアーズvsウォリアーズ第1戦」

「エースのカリーは大事な局面もリラックスしてプレーしていて、ベンチメンバーも含め、ウォリアーズは王者の貫録を見せつけましたね。一方、キャブスのレブロンは負けたら終わりといった感じで、自ら得点を取りに行く姿勢が多く見られました。第3Qで得点を離されないように、レブロン以外の選手は我慢して食らいついていって、逆にリードを奪いましたが、その彼らが効果的なショットで点差を広げることができず、最後はレブロン頼みになりました。JR・スミス、ジョージ・ヒルらは、最初からレブロンを見てしまうのではなく、もっとアタックして欲しかったです。インサイドでラブが頑張っていたし、多くのリバウンドを拾えていたので、今後アウトサイドのショットがカギになりそうです。そういう意味では、カイル・コーバーの働きに注目しています」。