2018.08.24

昨季トレイ・バークがニックスで残したスタッツはレジェンド級だった!

キャリア5年目の昨季、自己ベストの成績を残したバーク[写真]=Getty Images
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36分換算でペイトン、ポールに次ぐ史上3人目の高水準に到達!

 今年1月15日(現地時間14日)、トレイ・バークはニューヨーク・ニックスと複数年契約を結び、キャリア5年目をシーズン途中からプレーした。

 ニックスをプレーオフへ導くことはできなかったものの、昨季のバークは36試合(うち先発は9試合)に出場し、平均21.8分12.8得点2.0リバウンド4.7アシストをマーク。フィールドゴール成功率50.3パーセントは自己ベストで、ターンオーバーも平均1.2本と少なく、安定した成績を残した。

 このスタッツを36分換算で見てみると、昨季のバークは自己ベストとなる21.1得点に加えて7.8アシスト2.0ターンオーバーという、見事なパフォーマンスを披露していたことがわかる。

現地時間3月26日のホーネッツ戦。敗れはしたものの、バークはキャリアハイの42得点をたたき出した[写真]=Getty Images

 実はレギュラーシーズンで500分以上出場した選手を対象に、36分換算で20.0得点7.0アシスト2.5ターンオーバーを1シーズンをとおして残した選手というのは、バークのほかに2人しかいないことがわかった(参照元は『Basketball Reference.com』)。

 NBAアナリストのトミー・ビーアによると、36分換算のスタッツでこの条件をクリアしたことがあるのは、ゲイリー・ペイトン(元シアトル・スーパーソニックスほか)とクリス・ポール(ヒューストン・ロケッツ)しかいないという。

25歳のバークは歴代有数のレジェンド2人にどこまで近づくことができるか?

 ペイトンはキャリア17シーズンをプレーしたポイントガードで、通算9度のオールスター選出、オールNBAチームとオールディフェンシブチームにもそれぞれ9回選ばれた実績を誇る攻防兼備の選手として知られるレジェンド。96年には最優秀ディフェンシブプレーヤー賞にも輝いており、ポイントガードとしてはリーグ史上最高のディフェンダーの1人と言っても過言ではない。

00年代序盤。ペイトン(右)は高水準のスタッツを残しつつ、攻防両面でソニックスをけん引していた[写真]=Getty Images

 キャリア平均35.3分16.3得点3.9リバウンド6.7アシスト1.8スティールを記録するペイトンは、36分換算でこの条件を3度もクリアしてきた。そのいずれもがソニックスのベストプレーヤーとして活躍していた1990年代中盤から2000年代序盤までに達成している。

 一方のポールは、昨季までのキャリア13シーズンで平均35.3分18.7得点4.5リバウンド9.8アシスト2.3スティールを記録中。06年に新人王を獲得したことを皮切りに、これまで4度のアシスト王、6度のスティール王に輝く現役有数の正統派司令塔。

昨季ロケッツに加入したポール(左)は、約10年ぶりに36分換算で20.0得点7.0アシスト2.5ターンオーバーをクリアした[写真]=Getty Images

 9度のオールスター選出(13年にはMVP獲得)を筆頭に、オールNBAチーム8度、オールディフェンシブチーム選出9度を誇る。ミスの少なさにも定評があり、通算A/TO(アシスト/ターンオーバー比率)では4.05と、すばらしい実績を残している。

 そのポールが36分換算で20.0得点7.0アシスト2.5ターンオーバーをクリアしたのは2回。キャリア3年目、ニューオリンズ・ホーネッツ(現ペリカンズ)在籍時の07-08シーズンと、ロケッツ加入初年度となった昨季だった。

 もちろん、これまでの実績と全体的な選手としての評価で、バークはペイトンとポールには遠く及ばない。昨季と同等の成績を今季も継続することは至難の業だろう。

 それでも、昨季のバークが歴代有数のポイントガードにも引けを取らない成績を残したことは事実。25歳のバークが今後どんな選手へと成長を遂げるのか、期待したいところだ。

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